北陸最大のパワースポットといわれる「白山比咩神社」。
富士山、立山と並ぶ日本三霊山の一つに数えられる白山をご神体(神が宿るとされる信仰の対象) とし、そのふもとに「本殿」、そして山頂に「奥宮」を構えます。
また、全国に約3000社もある「白山神社」の総本宮。
ご祭神の「菊理媛尊」は、ご縁を「くくる」神といわれることから、縁結びに大変ご利益のある神社として人気があります。
「恋が叶う」神社と全国でも知られていますが、恋愛はもちろん、さまざまな「良縁」を結ぶとされ、地元では「しらやまさん」と親しまれているそうです。
毎月1日に行われる「おついたちまいり」は、縁結びをはじめ、数々のご利益をさずかろうと全国から訪れる参拝者でにぎわいます。
【ご利益】縁結びのご利益で有名
「白山比咩神社」は、五穀豊穣・開運招福・家内安全・交通安全など、多くのご利益があるとされていますが、なんと言っても縁結びのご利益で有名です。
縁結びの神社とされるのは、ご祭神の「菊理媛尊」、「伊奘諾尊」、「伊弉冉尊」が登場する神話に由来しています。
それは、「菊理媛尊」が「伊奘諾尊」と「伊弉冉尊」の夫婦ゲンカを仲直りさせたこと、さらに神名の「くくり」は物事をまとめる、結ぶという意味にも通じることによるとされます。
樹齢800年とされるご神木の「老杉」
神域への玄関にあたる一の鳥居から続く表参道。
杉やケヤキ、カエデなど高い樹木におおわれた、およそ250mの参道が続きます。
こちらは、ゆるやかな上り坂で階段が多いので、足に自信がない方や、車椅子の方は「北参道」からの参拝がおすすめです。
表参道の途中には、白山から長い時間を経て流れ着いた水が滝となっている「琵琶滝」が、そして「手水舎」の前には、パワースポットとされるご神木の「老杉」があります。
樹齢約800年とされる杉の大木は、根元の周り約12メートル、樹高約42メートルで、白山市の指定天然記念物になっています。
さらに、二の鳥居と三の鳥居を通っていくと、神門前には同じく天然記念物で樹齢1000年とされる平安時代から生き続けている「大ケヤキ」が。
長い歳月を生きてきたその生命力にあやかって、パワーをいただきましょう!
また、境内のご神木「三本杉」は、昭和58年「第30回全国植樹祭」において、昭和天皇が杉の種をまかれ、その時の苗木を植樹したそうです。
「白山霊水」で延命パワーをいただきましょう!
古来から霊峰「白山」の水は、生活に欠かせない「命の水」として大切にされてきました。
北参道「手水舎」の横に湧き出ている「白山霊水」は、延命長寿のご利益があるとされ、遠方からも多くの方が水をくみに来られるそうです。
また、こちらの人気の霊水は、石川を代表する地酒造りにも使われています。
霊水の恵みに感謝して、パワーを取り入れてみてはいかがでしょうか。
強力なパワースポット「奥宮遥拝所」
古くから北陸の霊峰とされる「白山」は、人々の信仰を集めてきました。
そんな聖域である白山の山頂に「白山比咩神社」の「奥宮」があります。
ただし、標高2450メートルの奥宮までは簡単に行けるものではないため、境内にある「奥宮遥拝所」で同様に参拝が可能です。
白山は、複数の山や峰の総称ですが、御前峰・大汝峰・別山などからなる「白山三山」を模した大岩がまつられています。
登らなくてもご利益をさずかれる強力なパワースポットとなっているそうです。
拝殿でお参りした後には、こちらでの参拝もお忘れなく。
「おついたちまいり」でご利益をさらにアップ!
「おついたちまいり」という風習があることはご存知でしょうか。
お正月の元旦をはじめとして、毎月1日に神社にお参りすることです。
神様に、無事1カ月間過ごせたことを感謝し、新しい月の無病息災・家内安全・商売繁盛などを祈念して、ご加護をいただけるようにお参りするのが習わしとされています。
「白山比咩神社」には「おついたちまいり」が古くから伝わり、毎月1日の午前4時30分から特別祈祷・お神楽のご奉仕が行われ、多くの参拝者が訪れます。
中でも正月・5月・9月は「おまいり月」とされ、より大勢の参拝者でにぎわうそうです。
また、その月のご加護をいただく「月次御幣」が授与していただけます。
こちらの御幣は、ご神前に立てる神札のひとつで、神棚の脇に1年間おまつりし、感謝を込めて神社へ納めるものです。
個人的にまつる御幣を授与していただける神社は少ないそうなので、「おついたちまいり」で、ご利益アップも間違いないですね。
貴重な体験ができる「禊場」
全国的にも珍しいそうですが、「白山比咩神社」は境内に「禊場」があります。
白山から湧き出る霊水が流れ出るこの場所は、おごそかな雰囲気が漂う場所。
こちらで心身を清め、けがれを洗い流すと良いとされますが、神職の方の指導のもと、春から秋にかけて月に2回、みそぎ体験をさせていただけるそうです。
ちなみに、滝に打たれるのではなく、清らかな霊水が満ちた「禊場」に入って行われます。
みそぎについての学び、体験を行った後には修了証が授与されるそうです。
外国の方にも人気のみそぎ体験、機会があればぜひ挑戦したいものですね。
興味のある方はこちらでチェックしてみてはいかがでしょうか。
「白山比咩神社昇殿参拝とみそぎ体験」
参照:白山市観光連盟ホームページ
【所在地・アクセス】霊峰「白山」のふもとにたたずむ
<所在地・電話番号>
・本宮
〒920-2114 石川県白山市三宮町ニ105-1
TEL: 076-272-0680
・奥宮
石川県白山市白峰白山嶺上(白山国立公園)
<アクセス>
■電車&バスをご利用の方:
・JR「金沢駅」からJR北陸線で「西金沢駅」下車(約3分)
・隣接する「新西金沢駅」から北陸鉄道石川線に乗り換え「鶴来駅」下車(約30分)
・鶴来駅からは、加賀白山バス「瀬女行き」に乗車、バス停「一の宮」下車して
徒歩約5分
(表参道入口までタクシーで約10分)
※鶴来駅前の白山観光連盟(駅から徒歩2分)で自転車の貸し出しを行っています。
「白山GOレンタサイクル」
貸出し時間/9:00~17:00(受付は16:00まで)
お問い合わせ:TEL 076-259-5893
〈「恋のしらやまさん」きっぷ〉
電車の乗車券・バス乗車券・和菓子券・辻占券がセットになった人気のチケットです。
乗り換えが多い旅になりますが、購入すると、「恋のしらやまさん」公式ガイドマップ、「白山比咩神社」に奉納することができる「奉納恋文」がついています。
また、「鶴来開運散策マップ」もつているので記念になりますね。
購入窓口は、北陸鉄道「北鉄駅前センター」「北鉄野町駅」にて¥2,000。
■飛行機をご利用の方:
・小松空港から車(レンタカー、タクシーなど)で国道360号、加賀産業道路経由で約50分
・または小松空港から小松空港特急バスにてJR「金沢駅」へ
スーパー特急(約40分)、市内経由(約60分)
*JR「金沢駅」からは電車&バスでのアクセス参照
■車をご利用の方:
・北陸自動車道を利用して「美川IC」を降りて、そのまま直進
・国道157号線(T字交差点)を右折し、標識の案内に従って進む
*無料駐車場
・表参道駐車場(約30台)
・北参道駐車場(約300台)
・南参道駐車場(約130台)
〈白山山頂「奥宮」へのアクセス〉
「奥宮」へ参拝するのが理想的ですが、所要時間が約4〜5時間、また白山の開山は5月~10月の期間限定のため、参拝できる方も限られると思います。
よく利用されるアクセス方法は、金沢駅から白山登山バスで約2時間かけて「別当出合」登山口まで行き、そこから登山道約6キロを登るルートです。
登山バスは夏山開山の期間中のみ運行しています。
シーズン中はマイカー規制などもあるそうなので、事前に確認することをおすすめします。
*白山登山についてのお問い合わせ
白山観光協会(白山比咩神社内)
TEL:076-273-1001
【ご祭神・ご由緒】2100年以上の歴史を誇る白山信仰の神社
【ご祭神】
「菊理媛尊」、「伊弉諾尊」、「伊弉冉尊」の三柱。
「菊理媛尊」は、白山信仰の「白山比咩大神」と同一神ともされています。
また日本書紀の神話に一度だけ出てくる謎の多い神様とされ、「菊理姫命」、「菊理姫」など表記も複数あります。
同じく神話に出てくる「伊弉諾尊」、「伊弉冉尊」は、国土を誕生させる「国生み」、地上の営みをつかさどる神々を誕生させる「神生み」の神様。
妻の「伊弉冉尊」が、火の神様を出産したときに、やけどで先に亡くなってしまいます。
死んだ妻を連れ戻しに「黄泉の国」を訪れた「伊弉諾尊」でしたが、かつて美しかった妻の変わり果てた姿に恐れをなして逃げてしまいます。
怒って追いかける「伊弉冉尊」とすさまじい言い争いになったところに現れ、仲直りさせたのが「菊理媛尊」でした。
神名の「くくり」には、「くくる」一つにまとめるにつながり、夫婦ゲンカを納めたことから、「和合の神」「縁結びの神」としてまつられるようになったとされます。
【ご由緒】
およそ2,100年前の紀元前91年「崇神天皇」の時代に、現在の本殿の北にある船岡山に白山の遥拝所が創建され、「白山比咩大神」をまつったのが始まりとされます。
白山は、古くから山そのものをご神体とする山岳信仰の対象としてあがめられ、誰も立ち入らない聖域として守られていたそうです。
しかし、奈良時代には、登拝する修験者により日本各地で山岳が開山され、白山も修験僧である「泰澄大師」が初めて登頂し開山しました。
それからは、原始的だった白山信仰が修験道(山へこもって厳しい修行を行うことにより、悟りを得ることを目的とする宗教)として体系化され、拡がっていったとされます。
平安時代には、延喜式神名帳(全国の神社一覧)に記載された名社で、加賀国一之宮としても崇敬され栄えていました。
しかし、室町中期以降は、加賀一向一揆などの戦乱に巻き込まれ、衰退した時期があったそうです。
また、長い歴史の中で、何度も川の氾濫や火災にあいましたが、安土桃山時代に
「前田利家」により再建され、加賀百万石の前田家の祈願所とされて復興したと伝わります。
社殿の場所は何度か変わっていますが、神仏分離(神社と寺院をはっきり区別させること)の影響を受けながら今にいたり、全国にまつられる約3000社の白山神社の総本宮となっています。
【社務所受付時間】
午前9:00〜午後4:00
*新型コロナウイルスの影響で流動的なため、事前に電話で確認することをおすすめします。
【御朱印】
・授与所にて:午前8:00〜午後5:00
・御朱印代:¥300
・オリジナル御朱印帳:¥1,000
御朱印帳は、紺の下地に社紋にちなんだ赤と白の瓜の花や葉が描かれています。
やや縦長のサイズです。
*白山奥宮にて御朱印が頂ける期間は、7月1日から8月31日まで。
〈絵馬・お守り〉
厄除け、開運招福、交通安全、合格祈願など、さまざまな絵馬を授与していただけますが、特に縁結びにご利益のある「白山比咩神社」には「結」と書いてある丸い絵馬があります。
願いを書いてしっかり結びましょう!
また、「白山さんの結び守り」は結んだ形になっているお守り。
水色、ピンク、イエローの3種類の優しい色合いも可愛いと、人気があるそうです。
【主な祭礼】
例大祭
5月6日
1年のうちもっとも大きなお祭りとされ、氏子、崇敬者の安寧(世の中が穏やかで安定していること)を祈ります。
古くは国司(中央から派遣された貴族)も参列した由緒ある祭事で、「梅枝餅・口型餅・舌型餅・寄餅」が供えられます。
中でも梅枝餅は国司の長官に就いていた、「菅原道真」が供えたといわれ、「白山比咩神社」のみに伝わっているそうです。
また、舞女による神楽「浦安の舞」も奉納され、伝統の衣服で舞う姿を見ることができます。
まとめ
霊峰・白山をご神体とする「白山比咩神社」は、加賀国一之宮として篤い崇敬を受けてきた歴史ある神社です。
また全国に約3000社もある白山神社の総本宮。
地元では古くから「しらやまさん」と親しまれてきました。
ご祭神に、「伊弉諾尊」「伊弉冉尊」「菊理媛尊」の3柱をまつりますが、「菊理媛尊」は、「伊弉諾尊・伊弉冉尊」の夫婦ゲンカを仲裁した女神様とされ、さらに神名の「くくり」は「くくる」にもつながることから「縁結びの神」としてあがめられています。
また、境内には、延命長寿のご利益があるとされる「白山霊水」、白山山頂にある「奥宮」へ参拝するのと同じパワーをさずかれる「遥拝所」などがあります。
北陸最大のパワースポットで、強力なご利益をさずかりましょう!