高瀬神社、鳥居©2019 仰木一弘 wih LeicaQ高瀬神社、鳥居©仰木一弘 wih LeicaQ

史跡公園「高瀬遺跡」の近くに鎮座する「高瀬神社」は、約2,000年以上の歴史がある由緒正しき神社。

縁結びの神「大己貴命おおなむちのみこと」別名「大国主命おおくにぬしのみこと」を主祭神に、さらに、無病息災、延命長寿の神や林業・交通安全の神をまつります。

神話「因幡の白兔」にちなんだ銅像「なでうさぎ」が有名で、自分が癒されたい部位と同じところを祈念しながらなでると神のご加護があるそうです。

また同じ市内にある、全国的に有名な彫り物「井波彫刻」の工房で作られた木玉の「うさぎおみくじ」が人気を集めています。

縁結びの神様をまつる神社として、多くの神前結婚式が行われますが、挙式をしたご夫婦には、記念に特別な御朱印帳結びのお守りが授与されるそうです。

 

 

【ご利益】縁結びのご利益で有名

大己貴命おおなむちのみこと」別名「大国主命おおくにぬしのみこと」を主祭神にまつることから、縁結びのご利益があるということで人気があり、毎年多くのカップルが結婚式を挙げているそうです。

 

「因幡の白兎」神話に由来する「なでうさぎ」

拝殿の前には、立ち姿の「なでうさぎ」の銅像がありますが、主祭神である「大己貴命おおなむちのみこと」が登場する「因幡の白兎」神話に由来しています。

大己貴命おおなむちのみこと」は、ワニザメをだましたせいで体に傷を負った「うさぎ」を救い、悪しき心も改心させたそうです。

その様なことから、「大己貴命おおなむちのみこと」は「医薬の神様」としても崇められています。

参詣されたときには、自分の癒してもらいたい部位と同じ部位を祈念しながら撫でてみましょう。ご加護をいただけるそうですよ。

 

また、こちらにちなんだ「福うさぎのお守り」や、「うさぎおみくじ」もあります。

「うさぎおみくじ」は紙ではなく、うさぎの模様が刻まれた木製のもので、まゆ玉の形をしています。

そこには20種類のうさぎが彫刻されていて、「月に兎」「真向き兎」など、それぞれ人生の指針をしめす様なメッセージが込められているそうです。

さらに、「高瀬神社」に近い城端町じょうはなまち地域で生産される伝統的な絹織物「しけ絹」の袋に入れて持ち歩くこともでき、お守りとしても人気があります。

 

古くから崇敬されていた霊石が使われている「手水舎」

昭和45年に「伊勢神宮」より下げ渡され、外宮から移築された建造物。

水中には、「高瀬神社」の南部に位置する「高瀬遺跡」で発掘された1200年前の建物の柱が保存されています。

さらに、手水舎の中の水鉢は、新潟県只見川ただみがわ上流より運ばれた自然石であり、水神石として古くから崇敬されていた霊石ということです。

石の裏には「水神」の文字が刻まれ、石の上から流れるご神水で身も心も清めると、無病息災のご利益があると伝わります。

 

子宝のご利益があるとされる「さざれ石」

「さざれ石」と聞いて、どんな石かイメージできますでしょうか。

国歌「君が代」に、「さざれ石」がでできます。

小石が少しずつ年月をかけて大きないわおになると詠まれていますが、細かい石・小石の「さざれ石」が、徐々に大きくなっていく事から、子宝のご利益があるとされているそうです。

小さいものが集まり大きくなっていくという姿には、まさにパワーを感じますね。

 

商売繁盛の神様をまつる「高瀬稲荷社」

3つの赤い鳥居が重なる印象的な「高瀬稲荷社」

古来から信仰の厚い京都伏見稲荷大社ふしみいなりたいしゃの御分霊宇迦之御魂大神うかのみたまのおおかみがまつられている由緒あるお社です。

五穀豊穣・商売繁盛のご利益があるとされているので、本殿の参拝のあとにこちらにもお参りしましょう。

 

【所在地・アクセス】国指定の史跡公園「高瀬遺跡」に隣接

<所在地・電話番号>

〒932-0252 富山県南砺なんと市高瀬291
TEL:0763-82-0932
FAX:0763-82-3204

 

<アクセス>

■電車をご利用の方:

・最寄駅 JR城端じょうはな線「福野駅」
・井波・庄川行バスへ乗車(約10分)「高瀬神社前」下車にて徒歩約5分
またはタクシーで約7分

*バスは2時間に1本程度

 

■車をご利用の方:

・北陸自動車道「砺波IC」より約15分

・または東海北陸自動車道「福光IC」より約15分

*無料駐車場:約90台収容

 

【ご祭神・ご由緒】2000年以上の歴史をもつ由緒ある神社

【ご祭神】

<主祭神:大己貴命おおなむちのみこと

別名「大国主命おおくにぬしのみこと

日本神話に登場する神様、さまざまな文献に現れ、複数の呼び名をお持ちです。

たくさんの女神と結ばれ、多くの子どもをもうけたことから「縁結び」の神様として有名で、縁結びの神社「出雲大社」のご祭神でもあります。

縁結びの神であり、国土開拓・農耕の神・医薬医療の神として崇められています。

 

<配祀神:天活玉命あめのいくたまのみこと

無病息災・延命長寿の神とされます。

 

<配祀神:五十猛命いそたけるのみこと

農林殖産・交通安全・厄除・病気平癒の神とされます。

 

【ご由緒】

創建は不明ですが、社伝によれば神代の昔、ご祭神の大己貴命おおなむちのみこと(大国主命)」が北陸の平定を終えて出雲に戻るとき、この地に自らの分霊をまつられたのが始まりとされます。

また、第12代「景行けいこう天皇」の御代に創建されたともいわれますが、「景行天皇」は「日本武尊やまとたけるのみこと」の父親にあたる方ですから、どちらにしても2000年以上歴史があるということになります。

平安時代にまとめられた「延喜式神明帳えんぎしきじんみょうちょう( 官社に指定されていた全国の神社一覧) 」に記載される古社で、朝廷からもあつく尊崇されたそうです。

しかし、室町時代から戦国時代にかけて戦乱により社勢は衰退します。

江戸時代になって加賀藩主・前田氏の崇敬を受け手厚く保護され、ようやく再興されました。

大正12年(1923年)には、国幣小社(神社が国家管理下にあった時代の社格の一つ)列せられ、戦後からは、神社本庁の定めた別表神社となっています。

 

〈偉大な先人をまつる「功霊殿こうれいでん」〉

ご本殿の隣に「功霊殿」が建てられています。

もとは「高瀬神社」の旧本殿であり、地元から出征した戦没者の英霊と、開拓に従事した功労者を慰霊する社殿です。

こちらの建造物は、日本の伝統的工芸品にも指定されている木彫工芸の井波彫刻が残るものとしても貴重で、文化財の指定も受けています。

ちなみに、拝殿にも干支やダイナミックな波とうさぎが跳ねている見事な井波彫刻が施され、見どころとなっています。

 

【社務所受付時間】

午前9:00〜午後5:00

 

【御朱印】

・社務所にて:午前9:00〜午後5:00
・御朱印代:¥300

神前結婚式で結ばれたご夫婦には、記念として特別なご朱印帳、さらに「しけ絹」の袋で大切に包まれた縁起の良い結びのお守り「 えんじゅ(縁授)」を授与していただけるそうです。

 

高瀬神社 御朱印 by.仰木一弘

 

 

【主な祭礼】

人形感謝祭

7月・海の日前の日曜日午前10時から

古くなった人形やぬいぐるみなど、どう処分してよいか困ることってありませんか。

人形には人の念がこめられやすいと言われますし、たとえ壊れていても愛着があったりしますよね。

「高瀬神社」では人形やぬいぐるみに感謝し、神社へ奉納する「人形感謝祭」が行われています。

神社に奉納された人形やぬいぐるみは、お祓いのあとに焼納して、その魂を供養していただくことができるそうです。

 

まとめ

富山県南砺市に鎮座する「高瀬神社」は2000年以上の歴史をもつ格式高い神社。

縁結びの神「大己貴命おおなむちのみこと」別名「大国主命おおくにぬしのみこと」をまつります。

境内にある銅像「なでうさぎ」は、因幡の白兎神話の中で「大己貴命おおなむちのみこと」に救われたうさぎにちなんだもの。

自分が癒して欲しい所と同じ部分を祈念しながら撫でると、ご加護があるそうです。

また、古くから崇敬されていた霊石が使われる「手水舎」、子宝のご利益があるとされる「さざれ石」、五穀豊穣・商売繁盛のご利益をさずかれる「高瀬稲荷社」などがあります。

「高瀬神社」を参拝された後は、季節ごとに菖蒲や水蓮が咲き誇る「高瀬遺跡公園」を散策したり、園内にある「南砺市埋蔵文化財センター」で、この地の歴史に触れてみてはいかがでしょうか。

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