駒形神社、拝殿 ©仰木一弘 wih LeicaQ
全国の「駒形神社」の総本宮で、「坂上田村麻呂」、「源頼義・頼家父子」、「奥州藤原氏」も崇敬の念を捧げたといわれています。
馬の守護神「駒形大神」をまつり、現在の状況を打破したい人が訪れると良いとされる場所。
産業開発、必勝祈願、家内安全、交通安全、方位除けなどのご利益もあるそうです。
境内と隣接している水沢公園とともに桜の名所として名高く、岩手県の天然記念物に指定されているヒガン系桜樹群の古木をはじめ、約500本の桜が目を楽しませてくれます。
【ご利益】現在の状況を打破したい人が訪れると良いとされる
ご神体(神霊の宿るもの)を駒ヶ岳とし、六柱のご祭神を総称した「駒形大神」がまつられているパワースポットです。
「駒形大神」は馬の守護神とされ、当地が古代の軍馬の一大産地であることから武運長久(武人としての命運が長く続き、いつまでも無事なこと)のご利益があるといわれ、勇ましく元気な心、健康な体を作るとされています。
そのため「駒形神社」は、現状を打破したい人が訪れると良いとされ、その他にも産業開発、必勝祈願、家内安全、交通安全、方位除けなどのご利益もあるそうです。
また、「開運ひょうたん」というお守りは、中が空洞でくびれた形から一度入ったら出ないとされ、 家の財産を蓄えてくれるといわれている縁起ものです。
これを家に飾ると、良いエネルギーをキープしてくれるそうなのでおすすめです。
源頼義・義家親子の創建とされる別宮「塩竈神社」
別宮「塩竈神社」は、境内社とは思えないほど立派な社殿で、「駒形神社」の社殿と見劣りしない規模です。
鎮座するこちらの場所に、もともと「鹽竈神社」があったと伝わります。
「源頼義・義家親子」が宮城の「鹽竈神社(奥州国一之宮)」に勝利を祈願し、戦いに勝って帰る途中、分霊を遷してまつったことが始まりであったそうです。
ご祭神の「鹽竈大神」は文武両道で、学問武道芸事・海上安全にご利益があるとされます。
ちなみに、授与所にて御朱印をいただくことができます。
安産枕が置いてある末社「山神社」
「駒形神社」の社殿と、「鹽竈神社」の社殿の間にあるのが「山神社」。
産業開発(特に木材関係)、安産祈願のご利益があるそうです。
社殿に小さな紅白の枕が「安産枕」として置いてあり、男の子希望の場合は白枕、女の子希望の場合は赤枕を持ち帰り、無事出産したあとで赤白二個の枕をお返しするというお礼参りの習わしが伝わります。
赤ちゃんの「産み分け」を願う妊婦さんにお勧めですね。
【所在地・アクセス】桜の名所で有名な「水沢公園」に隣接
<所在地・電話番号>
〒023-0857 岩手県奥州市水沢区中上野町1-83
TEL:0197-23-2851
<アクセス>
■電車をご利用の方:
・東北新幹線「一関駅」にて在来線の東北本線乗り換え、JR東北本線「水沢駅」下車 徒歩約10分
・または、東北新幹線「水沢江刺駅」よりタクシーにて約15分
(バスは本数が少ないため、先に乗り継ぎ時間を調べることをお勧めします)
■車をご利用の方:
・東北自動車道「 水沢IC 」から約12分
*無料駐車場:境内駐車場約30台、Zプラザアテルイ駐車場150台収容
【ご祭神・ご由緒】「坂上田村麻呂」「源頼義・義家」「奥州藤原氏」が篤く信仰
【ご祭神】
駒ケ岳をご神体としてまつり、ご祭神は六柱の神様を総称したものとされる「駒形大神」。
〈天照大御神 〉
日本神話に登場する最高神の女神。
あらゆる福徳、招福のご利益があるとされます。
太陽を神格化した神であり、皇室の祖神・日本国民の総氏神とされ、伊勢神宮の内宮にまつられています。
〈天常立尊 〉
別称:「天之常立神」
日本神話で、天地が分かれたとき出現したという別天神五柱の最後の神。
高天原(天界)そのものを神格化した神とされています。
〈国狭立尊 〉
別称:「国狭槌尊」
「日本書紀」「古事記」では、それぞれ説に違いがありますが、別天神の後に誕生した12柱の神々の一柱で、大地そのものを神格化したと考えられています。
〈吾勝尊〉
別称:「天忍穂耳尊」(他にも別称が複数あり)
「天照大御神」と「須佐之男命」が行った誓約(占い)によって生まれた長男、稲穂の神・農業の神様とされています。
神話では、「天照大御神」から地上への降臨を命じられましたが、下界へ降ることをこばみ高天原にとどまったとされます。
〈置瀬尊 〉
別称:「瓊々杵尊」(他にも別称が複数あり)
日本神話で、「天照大御神」の孫であり、「天忍穂耳尊」の子。
稲穂の神・農業の神様とされています。
「天照大御神」の命令で、父「天忍穂耳尊」の代わりに日向高千穂峰に天降ったとされる天孫。
「木花之佐久夜毘売」を妻とし、「彦火火出見尊」をもうけました。
〈彦火火出見尊〉
別名:「火遠理命」(他にも別称が複数あり)
日本神話で「瓊々杵尊」の子。
稲穂の神、穀物の神様とされ、「山幸彦と海幸彦」の神話の山幸彦の名で知られています。
【ご由緒】
創建の時期には諸説あります。
一説では456年、上野国(現在の群馬県)を平定していた「毛野氏」一族が次第に勢力を北に伸ばし、行く先々で形のいい休火山を「駒ヶ岳」「駒形山」と名付け、山頂に駒形大神をまつったのが起源とされています。
また、「日本武尊」の東征時の創建、さらに「坂上田村麻呂」の征討時の創建という説もあります。
平安時代に成立した「延喜式神名帳( 官社に指定されていた 全国の神社一覧)」では、「駒形神社」と記載され、「坂上田村麻呂」や「源頼義・義家」、平泉に栄華を築いた「藤原氏」の崇敬も篤かったと伝わります。
そして、駒ヶ岳山頂に鎮座していた「奥宮」については、駒ヶ岳が仙台藩と盛岡藩の境界であるため、江戸時代に伊達氏(仙台藩)と南部氏(盛岡藩)の両藩が公費をだしあい社殿改築を行っていました。
さらに、「奥宮」は参拝が困難な事から、仙台藩・盛岡藩それぞれがふもとに里宮を作り、神霊を遷してまつっていたのです。
最終的に山頂の「奥宮」と、ふもとの「里宮」、どちらも参拝が不便とされ、明治4年国幣小社に列した際に、元々現在の場所にあった「鹽竈神社」(現在の駒形神社本殿)を仮の遥拝所(遠く離れた所からおがむ所)としました。
その後 、明治に入り正式な遥拝所としたのち「奥宮」の神霊を遷して、正式に「駒形神社」となったそうです。
現在は、神社本庁がさだめた別表神社とされています。
【社務所受付時間】
・午前8:30~午後5:30(4~10月)
・ 午前9:00~午後5:00(11~3月)
*新型コロナウイルスの影響で流動的なため、事前に電話で確認することをおすすめします。
【御朱印】
・社務所にて:午前9時00分~午後5時00分頃
・御朱印代:¥300
・オリジナル御朱印帳:¥2,000
桜と子供騎馬武者行列が描かれたオリジナル御朱印帳があります。
【主な祭礼】
子供騎馬武者行列
毎年5月3日
馬の守り神とされてきた「駒形神社」の春祭りの中心行事であり、水沢の三大祭りのひとつです。
騎馬武者が中心の行列で、有名な武将に扮した子供騎馬武者が続きますが、50頭ほどの馬が出場し、その長さは400メートルにもなるそうです。
これは平安時代に戦乱を鎮めた「源頼義・義家父子」の武勇にあやかって、次代をになう子供たちが、健康に成長することを祈願して鎧兜に身を固め、神詣する姿を再現しています。
大祓式
6月30日(夏越の大祓式)
12月30日(年越の大祓式)
日常生活で知らず知らずのうちに身体についた罪や穢れを、人の形をした形代にうつします。
「気」が次第に枯れていく事を「気枯れ」=穢れと古代の人は考えていたとされ、心身ともに弱くなった状態のことをさすそうです。
日本古代の人々は、季節ごとにお祓いをしていましたが、その中でも、年2回行われる大祓式は奈良時代から現在に至るまで続けられている神事で、とても重要とされています。
「気」は枯れっぱなしではなく、お祭り(神事)をすることによってご神気や生命力を補給してよみがえるそうです。
まとめ
「駒形神社」は古くから駒ケ岳をご神体とし、陸中国の一之宮として古くからの由緒ある神社です。
また、「坂上田村麻呂」だけではなく、「源頼義」、「義家父子」、さらには奥州「藤原氏」からも篤い崇敬を受けてきました。
武運長久のご利益があることから、勇ましく元気な心と健康な体を作るとされ、特に人生を切り開くパワースポットとして知られています。
さらに、方位除けのご利益もさずかることができるので、今の現状を打破し、さらなる成功を願う方は、ぜひお参りしてパワーをいただいてはいかがでしょうか。