居多神社、拝殿、拝殿©2019 仰木一弘 wih LeicaQ居多神社、拝殿、拝殿©仰木一弘 wih LeicaQ

上越市に鎮座する居多こた神社」は、縁結び・恋愛成就・子授けのパワースポット

ご祭神の「大国主命おおくにぬしのみこと」と「奴奈川姫ぬなかわひめ」が、この場所で愛を育んだと伝わることから、縁結びのご利益にあやかりたいと多くの参拝者が訪れます。

そして、「居多神社」で良縁に恵まれた方々が境内社雁田神社かりたじんじゃ」で子宝を祈願するそうです。

境内には、二柱の子である「建御名方命たけみなかたのみこと」との親子仲むつまじい姿の石像や、「大国主命おおくにぬしのみこと」が「奴奈川姫ぬなかわひめ」に求婚した時の歌を書いた石碑などがあります。

また、浄土真宗の開祖・親鸞聖人しんらんしょうにんゆかりの地であり、戦国武将「上杉謙信」が戦勝祈願に訪れたことでも知られています。

親鸞聖人にまつわる越後七不思議の一つ「片葉のあしがが群生していることでも有名です。

 

 

【ご利益】神様同士が結ばれたことから縁結び・恋愛成就・子授けのご利益があるとされる

大勢の女神を妻に迎え、多くの子を設けたとされるご祭神の「大国主命おおくにぬしのみこと」。

その妻のひとりである「奴奈川姫ぬながわひめ」とこの地で愛を育んだとされ、「建御名方命たけみなかたのみこと」が生まれたと伝わります。

そのため縁結び・恋愛成就・子授けのご利益があるされ、そんなご利益にあやかりたいと、女性の参拝者が多く訪れているそうです。

また、境内社には結びの神「高皇産霊神たかみむすびのかみ」と「神皇産霊神かむみむすびのかみ」がまつられていることからも、縁結びのご利益があるとされています。

 

越後七不思議のひとつとされる「片葉の芦」

「居多神社」は、浄土真宗の開祖・親鸞聖人しんらんしょうにんゆかりの神社でもあり、境内には聖人の石像がたちます。

そして、鳥居前には、伝説が残る越後七不思議のひとつ「片葉のあし(イネ科の植物)が茂っています。

承元元年(1207年)、親鸞聖人は、迫害を受けて越後国府へ流刑となりました。

舟が着いたのが、神社にほど近い居多ヶ浜こたがはまだったと伝えられています。

上陸後にまず「居多神社」に参拝し、一句歌を詠まれ神前に供えて祈願されたところ、一夜にして境内のあしの葉が片側にだけ伸びるようになったとか。

そして、親鸞聖人は5年後に免罪となったそうです。

そんな不思議なあしの葉、本当に片葉なのか、ご自身の目で確かめてみてはいかがでしょうか。

 

大国主命が奴奈川姫命へ詠んだ歌(妻問いの歌)

縁結びの神様として有名な「大国主命おおくにぬしのみこと」ですが、日本神話の中では多くの女神と恋をしています。

その女神の一人が「奴奈川姫ぬながわひめ」。

越国に美しい神がいると聞いて、はるばる出雲からやって来た「大国主命おおくにぬしのみこと」は、「奴奈川姫ぬながわひめ」に求婚します。

呼びかけてもなかなか顔を出そうとしない「奴奈川姫ぬながわひめ」に和歌を詠んだそうです。

それに対して「奴奈川姫ぬながわひめ」も歌で返して二人の想いが通じ合い、深く愛し合うようになったと伝えられているとか。

そんな古事記に記されている大国主命おおくにぬしのみこと」が求婚するために詠んだ歌「妻問の歌」の石碑がまつられています。

恋愛成就のパワースポットとして雑誌に掲載されたこともあるそうですが、神様の恋愛が成就した場所ともなれば納得しますね。

 

元気が赤ちゃんを授かりたいなら「 雁田神社」

雁田かりた神社」のご祭神には子宝を授けてくださる高皇産霊神たかみむすびのかみ」、「神皇産霊神かむみむすびのかみがまつられいます。

縁結び・子宝・安産などのご利益があるとされ、殿内には陰陽の石が奉納されています。

「居多神社」に参拝し良縁に恵まれた方々が、こちらで子宝を祈願されているそうです。

 

【所在地・アクセス】直江津駅 から約2キロ五智公園の側

<所在地・電話番号>

住所:〒942-0081  新潟県上越市五智6-1-11
TEL:025-543-4354

 

<アクセス>

◼︎電車をご利用の方:

・JR東日本信越本線 「えちごトキめき鉄道 ・妙高はねうまライン」
直江津駅 から徒歩約25分

または「直江津駅」から路線バス「頸城くびきバス」にて約5分
「五智国分寺裏門」下車すぐ

 

◼︎車をご利用の方:

・北陸自動車道「上越IC」から車で約15分

*無料駐車場:約 30台収容

 

【ご祭神・ご由緒】上杉謙信から厚い崇敬を受けた由緒ある神社

【ご祭神】

親子三柱をまつります。

大国主命おおくにぬしのみこと

縁結びの神、国造りの神として有名。
出雲大社のご祭神でもあります。

日本書紀や古事記、その他の日本神話を描いた歴史書の中で、様々な呼び名がある神様です。

 

奴奈川姫ぬながわひめ

大国主命おおくにぬしのみこと」の妻。

「天津神社」(新潟県糸魚川市いといがわし)のご祭神です。

神話の時代、翡翠ひすいを用いて祭祀さいしを行い、現在の新潟県南西部を治めたと伝わります。

 

建御名方命たけみなかたのみこと

大国主命おおくにぬしのみこと」の子。

長野県の「諏訪大社」のご祭神としてまつられていることから、諏訪神、諏訪明神、諏訪大明神とも呼ばれます。

 

【ご由緒】

創建については不詳とされますが、古文書に「弘仁4年(813年)に「居多神」の神階が無位から従五位下に昇叙しょうじょ(現在よりも上級の官職や位階を授けられること)された」と記されているため、それ以前の歴史があると考えられているそうです。

また、平安時代の「延喜式神名帳えんぎしきじんみょうちょう(「官社」に指定されていた全国の神社一覧)」に記載され、越後国えちごのくに(佐渡島を除く新潟県)一之宮として、代々の越後国司や、「上杉謙信」の厚い保護を受けてきました。

「延喜式神名帳」では「居多」を「けた」と読ませていて、北陸地方の「気多けた大社」の系統の神社ともいわれています。

 

戦国時代には、「上杉謙信」の死後、上杉家の家督をめぐる争いに巻き込まれ、社殿を焼失してしまいます。

その後の歴代領主より崇敬を受け、社領の寄進を受けて再興。

それからも戦火や海岸侵食による境内の崩壊、明治時代には火災によって社殿を焼失し、長らく仮の社殿のままでしたが、平成20年(2008年)には新しく社殿が再建されています。

また、室町時代の作とされる市指定の文化財「木造狛犬」や、中世から近世にかけての居多神社文書などが歴史的価値のある文化財が保管されているそうです。

 

【社務所受付時間】

午前9:00〜午後5:00

*新型コロナウイルスの影響で流動的なため、事前に電話で確認することをおすすめします。

 

【御朱印】

社務所にて:午前9:00〜午後5:00
御朱印代:¥500

*現在は、コロナウィルス対策のため書き置きのみとなっているそうです。

 

居多神社 御朱印 by.仰木一弘

 

【主な祭礼】

<居多神社大祭>

毎年8月中旬

別名「居多神社講社大祭」とも呼ばれているお祭り。

重さが約1トンもある大きな神輿みこしが、近隣の町を練り歩くのが見どころです。

担ぎ手のほか、その家族など総勢約380人が集まる迫力満点の行列を楽しむことができます。

また、神輿渡御に続いて、祭典や神楽かぐらの舞、奉納の柔道・剣道大会もあり、大いににぎわいます。

 

まとめ

「居多神社」には「大国主命おおくにぬしのみこと」と妻「奴奈川姫ぬながわひめ」、子である「建御名方命たけみなかたのみこと」がご祭神としてまつられています。

大国主命おおくにぬしのみこと」が、この地で「奴奈川姫ぬながわひめ」と愛を育み、子を授かったことから、縁結び・恋愛成就・子授けのご利益があるとされます。

さらに結びの神をまつる「雁田神社」は、縁結び・子宝・安産のご利益が授かれるそうです。

また、「居多神社」は、戦国大名だった「上杉謙信」から厚い保護をうけ越後国一之宮として、崇敬されてきた由緒ある神社。

親鸞聖人が流刑にあった際、最初に参拝したとされ、それにまつわる越後七不思議のひとつ「片葉の芦」が群生していることでも有名です。

恋を叶えたい方、良縁に恵まれたい方、子宝に恵まれたい方はぜひ、神様同士が結ばれたとされる地に建つ「居多神社」に参拝されてはいかがでしょうか。

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