建部神社は日本武尊にちなみ開運・出世・必勝・厄除けで有名【滋賀県一之宮】

B!

建部神社、拝殿©仰木一弘 wih LeicaQ

日本で最も大きな湖といったら「琵琶湖」ですね。
「建部大社」は、琵琶湖に面している滋賀県の大津市に鎮座しています。

社殿は、「日本武尊やまとたけるのみこと」をまつるご本殿と、「大己貴命おおなむちのみこと」をまつる権殿ごんでんが立ち並びます。

日本神話の英雄として知られる「日本武尊やまとたけるのみこと」をおまつりしていることから開運・出世・必勝・厄除け」のご利益をいただくことができるパワースポット。

さらに縁結びの神、「大己貴命おおなむちのみことをまつることからも縁結びにも強い神社として知られています。

「源頼朝」が参拝されたことや、「日本武尊やまとたけるのみこと」とご本殿は、日本で初めての千円紙幣の図柄となったことでも有名。

境内には、霊験が宿るといわれる「願い石」、伝説が残る「三本杉」、重要文化財で県内最古の「石灯籠いしとうろう」、縁結びのご利益があるとされる「大野神社」など、見どころが満載です。

 

【ご利益】開運・出世・必勝・厄除け・縁結び・商売繁盛など多岐にわたる

日本武尊やまとたけるのみこと」がまつられるご本殿は開運や出世、必勝、厄除けなどのご利益、「大己貴命おおなむちのみこと」がまつられる権殿ごんでんは、縁結びや病気平癒、商売繁盛、家内安全などにご利益があるとされています。

日本武尊やまとたけるのみこと」が勝負に強かったことだけではなく、「源頼朝」が平治の乱に敗れて伊豆に流される道中、「建部大社」に源氏再興祈願をし、見事に成就させたことからも必勝、開運出世の神として崇められるようになったそうです。

 

「本殿・権殿」が並び建つ珍しい社殿とご神木の「三本杉」

拝殿の後ろに回ると、向かって左側にご本殿 、右側には権殿ごんでんが鎮座し、その周りには「日本武尊やまとたけるのみこと」の一族と家臣をまつる末社が建ち並びます。

普通は、権殿はご本殿を造営・修理するときに、ご神体を奉安しておく仮の殿とされますが、このように別の神様がまつられているのは珍しいそうです。

また、近頃の度重なる地震に備えて、地下には神社では初の試みとなる「免震装置」が設置されているとのこと。

 

そして、拝殿の脇には、伝説が残るご神木の「三本杉」があります。

樹齢約1300年のご神木は、権殿に「大己貴命おおなむちのみこと」をまつった際に、一夜にして成長したと伝わるパワースポット!強い生命力を感じますね。

神門の幕や宝物庫の扉などには、「建部大社」のご神紋の「三本杉」を見ることができます。

 

願掛けの「願い石」と歯固めの石「お食い初め石」

拝殿の左側には、古くから伝承されている霊験あらたかな丸い白石「願い石」が積まれています。

こちらの中から好きな白石を持ち帰り、願い事を石に書いて、朝夕願掛けをすると、願い事が叶うそうです。(初穂料1,000円)

願いが叶ったならば、再び「建部大社」を訪れ、神様に石をお返ししましょう。

ご本殿にお供えして、石の持ち主と家の安泰を祈願してくれるそうです。

 

そんな願いを叶えてくれる「願い石」のまわりには、小さな「お食いめ石」があり、こちらは自由に持ち帰ることができます。

「お食い初め」というのは、お子様が一生食べ物に困らないように生後100日に行われる儀式。

その時に、歯固めの石として丈夫な歯が生えますようにと願いを込めて「お食い初め石」を添えるそうです。

 

自然の力で菊の模様が浮き出た鑑賞石「菊花石」

ご本殿と権殿ごんでんの裏へ回ると、菊花石きっかせきと「君が代」にも登場する「さざれ石」が安置されています。

「菊花石」は菊の模様をおもわせる自然の化石で「特別天然記念物」

これほど鮮明で大きなものは珍しいとされ、縁起の良い石とされてますが、自然に菊の模様が浮き出るなんて不思議ですよね。

病気平癒や長寿のご利益があるとされています。

 

また、権殿ごんでんの後ろには、伝承古壺の「菊紋壺」があります。

伝承の由来や年代などの情報があまりないそうですが、長い間社宝として扱われてきました。

参拝の折には、ぜひ鑑賞してみてはいかがでしょうか。

 

「頼朝公の出世水」とも呼ばれている「ご神水」

境内の一角より湧き出るご神水は、「源頼朝公」が「建部大社」を信仰していたことから、「頼朝公の出世水」とも呼ばれています。

こちらのご神水の源は、ご本殿奥の山林から湧き出ているそうですが、現在はポンプで汲み上げ大切に整備されているそうです。

水質検査の結果も良好で、煮沸せずにそのまま飲めるご神水。

その場で喉の渇きを潤してもいいですし、持ち帰りもできるので、毎日のように、多くの方が水をくみに訪れるそうです。

また、井戸のすぐ横には水琴窟すいきんくつが。

日本庭園ではよく見かけますが、どんなものかご存知ですか?

手水鉢の地下にかめを埋めて、空洞に落ちた水滴が反響して音を生み出す日本の伝統の音響装置です。

昔の人は感性が豊かですね、幻想的な水の音色に耳を傾けてみましょう!

 

「大野神社」は縁結びのご利益で親しまれている地主神

境内には大きな池があり、その奥には縁結びの神様として知られる「大野神社」が鎮座しています。

「建部大社」がこの地へと地に遷る前からあったお社で、この地域の地主神としてまつられていました。

ご祭神は、日本神話に登場する草の神「草野姫命かやのひめのみこと」ですが、昔から縁結びのご利益があるとされ、氏子の方々はご本殿に続き、必ず参拝される由緒ある神社です

 

【所在地・アクセス】 瀬田唐橋のたもとに鎮座する

「建部大社」は、琵琶湖に流れだす瀬田川にかかる橋「瀬田唐橋せたからはし」から徒歩約10分のところにあります。

この橋は、近江八景のひとつ「瀬田の夕照」として有名な景勝地で、交通の要衝としても知られ、源平合戦の舞台ともなりました。

<所在地・電話番号>

住所:〒520-2132 滋賀県大津市神領1-16-1
TEL:077-545-0038
FAX:077-545-2438

E-mail:info@takebetaisha.jp

 

<アクセス>

◾︎電車をご利用の方:

・JR琵琶湖線「石山駅」から徒歩約30分

または、近江バスまたは帝産バス乗車(約15分)
「建部大社前」停下車徒歩すぐ

・京阪石山本線「唐橋前駅」から徒歩約15分

 

◾︎車をご利用の方:

・名神高速道路をご利用の場合

大阪方面から「瀬田西IC」より約5分
名古屋方面から「瀬田東IC」より約5分

無料駐車場:第一駐車場・第二駐車場あり、約70台収容

【ご祭神・ご由緒】日本武尊をまつる神社を代表する大社

【ご祭神】

<ご本殿:日本武尊やまとたけるのみこと

日本書紀や古事記などの日本神話に登場する神様。

古事記では「倭建命」、日本書紀では「日本武尊」と表記されます。

第12代「景行天皇」の皇子であり、熊襲くまそ征討や東国征討などを行ったとされ日本各地で暴れている豪族を平定させた英雄として語り継がれています。

ただし、性格や父との関係は古事記と日本書紀では全く違う描かれ方をしています。

 

<権殿:大己貴命おおなむちのみこと

「古事記」にも登場する「大国主神おおくにぬしのかみ」と同一の神と考えられています。

島根県の「出雲大社」のご祭神、縁結びの神として有名です。

 

【ご由緒】

ご祭神の「日本武尊やまとたけるのみこと」は、朝廷に従わなかった日本各地の豪族を平定させますが、32歳で崩御ほうぎょ(死亡を表す最高敬語)されました。

父である「景行天皇」がとてもなげかれ、「日本武尊やまとたけるのみこと」の功績を伝えるため建部郷と名付けたのが、建部の起源とされています。

そして、「建部大社」の創建は、妻の「布多遅比売命ふたじひめのみこと」が神のお告げを受け、御子とともに住んでいた神崎郡建部郷かんざきぐんたてべごう(滋賀県東近江市)に、日本武尊やまとたけるのみこと」を「建部大神」としてまつったのが始まりと伝わります。

その後、「天武天皇」の時代に(675年)、当時近江国府があった瀬田の地に、近江の守護神として移されました。

京に向かうための交通の要となっていた「瀬田の唐橋」近くに移ったことで、重要な拠点を管理する社として栄えたといいます。

 

朝廷をはじめ、多くの武将たちからも崇められてきましたが、特に平治の乱に敗れた「源頼朝」が伊豆に流される途中で立ち寄り、源氏の再興祈願をしたところ、見事に復興を果たしたことで有名になりました。

昭和20年に発行された日本初の千円紙幣の図柄に、日本武尊と本殿が描かれたことでも知られています。

発行期間が短く、ほとんどが回収されたたため幻の千円札とされているそうです。

 

【社務所受付時間】

・午前9:00〜午後5:00

*新型コロナウイルスの影響で流動的なため、事前に電話で確認することをおすすめします。

 

<宝物殿の拝観>

「建部大社」に伝わる神宝などを収蔵、展示する施設。

国の重要文化財に指定されている「日本武尊やまとたけるのみこと」の御妃の女神像と御子の像を間近で眺めることができます。

拝観するには事前の予約が必要(拝観料¥200)

*正月元旦のみ終日公開(拝観料:無料)

・お問い合わせ先:077-545-0038(社務所)

 

【御朱印】

・社務所にて:午前9:00〜午後5:00
・御朱印代:¥300
・オリジナル御朱印帳:¥2,000(木製の御朱印帳)

 

 

【主な祭礼】

<船幸祭>

8月17日

船幸祭せんこうさいは、瀬田川を舞台に毎年8月17日の夕方から開催される夏祭り。

日本武尊やまとたけるのみこと」が船団を従え、海路をたどられた故事にちなんで、瀬田川を海路に見立て大神輿おおみこしを乗せた御座船を先頭に、船団が川を下っていきます。

夜には、川面にライトアップされた幻想的な光が映り、大神輿の動きに合わせて夜空に打ち上げられる花火が見どころです。

「建部大社」の船幸祭は、「日吉大社」の山王祭と「天孫神社」の大津祭と並んで、「大津三大祭」の一つとなっています。

 

まとめ

景勝地としても知られる滋賀県、瀬田の地にある「建部大社」。

社殿は、「日本武尊やまとたけるのみこと」をまつるご本殿と「大己貴命おおなむちのみこと」をまつる権殿ごんでんが並び立ち、その周りには「日本武尊やまとたけるのみこと」の一族と家臣をまつる末社があります。

まさに、「日本武尊やまとたけるのみこと」をまつる代表社として唯一大社を名乗ることが許されている神社の風格が漂います。

また、建部大社は、「源頼朝」とのゆかりも深い社です。

「源頼朝」が平治の乱で敗れた後、源氏再興を祈願し、その願いが叶ったことから出世開運、必勝の神として崇められてきました。

境内の一角より湧き出る御神水は、「頼朝公の出世水」とも呼ばれています。

他にも縁起の良い「菊花石」、古くから伝承されてい「願い石」と「お食い初め石」、ご神木「三本杉」など見どころたっぷりの「建部大社」。

多岐にわたるご利益を授けていただきパワーアップしましょう!

最新の記事はこちらから