古くから、会津の総鎮守として信仰されてきた由緒ある「伊佐須美神社」。
清流に沿った静かな場所にたたずみ、福島県を代表する気性の激しい磐梯山と、穏やかな明神ヶ岳の、2つの山の性格の異なる面を併せ持つとされています。
そして、大地と清流の水のエネルギーがバランス良く感じられる会津屈指のパワースポットになっています。
また境内には、天然記念物である会津五桜の一つ「薄墨桜」や、梅雨のシーズンに150種、約10万株のあやめが咲きほこる東北一の広さの「あやめ苑」があり、花咲く神社としても有名です。
【ご利益】方向性を指し示してくださる神様をまつる
ご祭神の「伊弉諾尊」と「伊弉冊尊」は国土開拓の神。
そして、「大毘古命」と「建沼河別命」は、東海や北陸、東北を開拓し、農林・水産・漁業・商工・土木・建築・交通運輸の殖産興業の守護神として名高く、あらゆる会津文化を生み出した神様です。
そのようなことから、物事に対して進むべきか何か迷ったときに、方向性を指し示してくださるといわれています。
また、「伊弉諾尊」と「伊弉冊尊」の夫婦神をまつっていることから、夫婦和合、家庭円満、恋愛成就などの縁結びの神としても信仰を集めています。
ご神木とされる「薄墨桜」
境内に枝を広げる大樹「薄墨桜」は、「伊佐須美神社」が明神ケ岳から移された当時からご神木と伝えられており、会津五桜のひとつとして有名です。
一枝に一重と八重の花びらが混じり、初めは薄墨を含んだ白色から、時期が進むに連れて紅色を帯びていきます。
早咲きと遅咲きが混合する珍しい桜で、植物学上からも貴重なものとなっています。
また、香りの「薄墨桜」といわれるほどその香りが見事で、開花すると境内が桜の香りに満ち溢れ、訪れた参拝客を魅了します。
2本の樹木が強いパワーを放つ「飛龍の藤」と「天海僧正手植檜」
境内の東側には、シラカシなどの木に巻き付きながら上に伸びている樹齢100年以上の藤の木があります。
こちらが福島県天然記念物に指定されている「飛龍の藤」。
根回りが約2メートルもあり、強いパワーを放っています。
藤の木の傍には、「天海」僧正(僧官の最上級)が母の病気平癒祈願に植えたと伝えられる、幹周4m以上の大樹「天海僧正手植檜」があり、ヒノキの強いパワーが見た人を幸せにしてくれるといわれています。
また、ヒノキに寄り添うように生えている「縁結びの紅葉」には、縁結びや夫婦・家庭円満、恋愛成就のご利益を求め、多くの方が手を合わせ祈願されるそうです。
知恵・学問の神様 「菅原神社」
境内の中に学問の神様とも言われる「菅原道真」公がまつられた「菅原神社」が鎮座しています。
そして、「菅原道真」公の御使いとされる牛の像「なで牛」があり、こちらを3回なでて祈願すると願いが叶うと言われています。
受験シーズンには、県内外から参拝に来られる方が多いそうですが、「祈願絵馬」は、学問と出世の縁起を持つ会津天神の絵が描かれた珍しいもので、年間を通じて奉納者が絶えないそうです。
【所在地・アクセス】大地と水のエネルギーがバランス良く感じられる場所
<所在地・電話番号>
〒969-6263 福島県大沼郡会津美里町宮林甲4377
TEL: 0242-54-5050
<アクセス>
■電車をご利用の方:
・東北新幹線「郡山駅」から在来線JR磐越西線へ乗り換え「会津若松駅」下車
・駅前バスターミナルより永井野行きにて「横町バス停」下車(約40分乗車)
バス停から徒歩約5分
別なアクセス方法は
・JR磐越西線「会津若松駅」でJR只見線に乗り換え「会津高田駅」下車、駅から徒歩約30分
■車をご利用の方:
・高速自動車道「磐越自動車道」経由
一般「会津若松IC」から国道121号経由約30分
ETC専用IC 「 新鶴PAスマートIC」より約15分
*無料駐車場:約120台収容
【ご祭神・ご由緒】親子であるご祭神の再会が始まりとされる
【ご祭神】
ご祭神四柱を総称して「伊佐須美大明神」と呼ばれています。
〈伊弉諾尊〉
別称:「伊邪那岐命」
他にも別称が複数あり、カタカナで「イザナギ」と記されることもあります。
日本神話で、「伊弉冉尊」とともに国産みと、神産みを行い日本国土を作った男神。
最後に「天照大御神」、「月読命」、「須佐之男命」が誕生します。
〈伊弉冉尊〉
別称:「 伊邪那美命」
他にも別称が複数あり、カタカナで「イザナミ」と記されることもあります。
日本神話で、兄神で夫でもある「伊弉諾尊」とともに国生みと、神生みを行い日本国土を作った女神。
日本で最初の夫婦になった神様としても知られています。
〈大毘古命〉
別称:大彦命
「崇神天皇」の世に、四道将軍(全国平定のため派遣された4人の皇族将軍)の一人として派遣されたという伝承上の人物で、「建沼河別命」の父神。
〈建沼河別命〉
別称:武渟川別命
「崇神天皇」の世に、四道将軍の一人として派遣されたという伝承上の人物で、「大毘古命」の子。
「大毘古命」と「建沼河別命」の父子は、それぞれ北陸道と東海道へと国土平定のために別々の道を進みながらも、やがてこの土地で再会を果たした事が由来とされ「会津(相津)」という地名がついたと云われています。
そして、会津で行き会った事を喜び、国土開拓の神様の「伊弉諾尊」、「伊弉冉尊」の2神を御神楽岳山頂におまつりしたのが「伊佐須美神社」の起源とされているそうです。
【ご由緒】
約2000年もの歴史を誇り、平安時代にまとめられた「延喜式神名帳(官社に指定されていた全国の神社一覧)」に名神大社と記されるなど、古くから格式の高い神社です。
その始まりは会津の地名誕生までさかのぼり、前述したとおり2柱のご祭神が開拓神をまつったのが「伊佐須美神社」の起こりとされています。
当初は、御神楽岳山頂に鎮座されていましたが、博士山、明神ヶ岳に移されたあと、現在地に移されたのです。
また、会津文化の生みの神をまつることから「会津総鎮守」とも称され、歴代藩主から社殿の修改築や社領、宝物等数々の寄進が多くなされました。
明治時代に入ると国幣中社に列せられ、戦後は神社本庁がさだめた別表神社とされています。
【社務所受付時間】
・午前8:00~午後5:00(4~9月)
・午前8:30~午後4:30(10~3月)
*新型コロナウイルスの影響で流動的なため、事前に電話で確認することをおすすめします。
【御朱印】
・社務所にて:午前9:00〜午後4:00
・御朱印代:¥500
*現在は書き置きのみの対応
・オリジナルの御朱印帳:¥2,000(御朱印代を含む)
「伊佐須美神社」の御朱印帳を新しく受ける方は、お祝いの文字「福寿」をいただけます。
*以下、「伊佐須美神社」のサイトに掲載されている注意事項をご確認ください。
■ 見開き2面にお書きしますので、蛇腹じゃばらに開くことができないものはご遠慮いただいております。(全国一の宮御朱印帳を除く)
■ 御朱印帳をお持ちでない方への書き置きはしておりません。
■ 「全国一の宮御朱印帳」への記帳は楷書体でお書きしております。
■ 連休中等は大変込み合いますので、予めご了承ください。
【主な祭礼】
太々神楽・花祝祭
4月29日
ご神木「薄墨桜」の霊をまつる花祝祭は、町無形民俗文化財に指定されています。
神話にある所作を舞う出雲系神楽「太々神楽」も披露もされる祭典では、「薄墨桜」の花びらを餅につき、氏子や参拝者にはその花びらが入った餅がふるまわれます。
御田植祭
7月12日
最大の祭り「御田植祭」は、田植えを模擬的に演じて豊作を祈願する祭で、福島県の重要無形民俗文化財に指定されています。
昼に行われることから高田の昼田として知られ、三重県「伊勢神宮」の朝田、愛知県「熱田神宮」の夕田とともに、日本三大田植え祭のひとつです。
このお祭りは、行列が神社を出発し、地元の小中学生など町民が掛け声を響かせながら練り歩く勇壮な「獅子追い」に始まります。
農家の長男が女装して踊る「早乙女踊り」、田植人形を先頭にした「神輿渡御」行列が町内を練り歩いた後、田植えの神事を行いその年の豊作を祈願します。
まとめ
地元の方からは「伊佐須美様」と呼ばれ、岩代国一之宮、会津の総鎮守として古くから親しみと崇敬を集めてきた「伊佐須美神社」。
境内全域が県緑の文化財に指定され、四季の花で彩られた神社は「花のたえない伊佐須美詣り」と讃えられているパワースポットです。
開運厄除・商売繁盛・金運向上・合格祈願・方位除けなどのご利益の他にも、人生において方向性に迷った時、行き先を示してくれるとされています。
森に囲まれ、大地と水のエネルギーに満ちた神聖な場所にお参りして力強いパワーと運気をチャージしましょう!