富士山本宮浅間大社、拝殿  ©2019 仰木一弘 wih LeicaQ

 

「富士山本宮浅間ほんぐうせんげん大社」は、富士山信仰と共に、全国にまつられている1300社以上の「浅間神社」の総本宮として知られています。

ご神体である富士山の強力な気がみなぎるパワースポットでもあり、ご神木の500本もの桜の木が奉納された境内は、美しい桜の名所

また、「水の女神」をまつり、特に愛情運家庭円満対人関係の豊かさなどをもたらしてくれるとされています。

平成25年には、富士山一帯はユネスコの世界文化遺産に登録されましたが、「富士山本宮浅間神社」はその構成資産の一つです。

 

【ご利益】女性の幸せにご利益があるとされる

安産、子宝、家庭円満、縁結び、厄除け、火難消除かなんしょうじょなど

美を象徴する「水」の女神であるご祭神「木花之佐久夜毘売命このはなのさくやひめのみこと」(別称:浅間大神あさまのおおかみ)の力が集約されているため、女性の幸せにご利益があるといわれています。

柔らかい女性エネルギーは特に愛情運や家庭円満、対人関係の豊かさなどをもたらしてくださるそうです。

また、美しい姿を見初められて、「瓊々杵尊ににぎのみこと」に嫁いだことから、玉の輿や上昇運にあやかりたい女性の参拝者も多く訪れます。

 

当大社は、富士山を北に、南に平地、東に湧玉池わくたまいけの水が流れ、西に道が伸びる四神相応しじんそうおう(地理的景観が天の四方をつかさどる神の存在にふさわしいすぐれた所)の地形であり、さらに富士山の強力な龍脈(エネルギーの流れ)が留まるとされるパワースポットになっています。

 

武田信玄の手植えと伝わるご神木のしだれ桜

桜の語源は、「木花之佐久夜毘売命このはなのさくやひめのみこと」の御神名「さくや」がなまって「さくら」になったという説があるそうです。

そして、木花という御神名から桜がご神木とされ、参道にはおよそ500本もの桜並木が続く桜の名所となっています。

その中には、「武田信玄」の手植えと伝わる7本の桜が存在していたそうですが、現在は、それらの2代目とされるしだれ桜が「信玄桜」と呼ばれ親しまれています。

 

また、ご神木の周りは、運気を上昇させる気に満ちているとされ、桜の時期は普段の何倍ものパワーがみなぎるそうです。

毎年3月下旬から4月上旬になると、境内は桜で彩られ、4月1日には桜花祭おうかさいが行われます。

 

富士山のご霊水が湧き出している「湧玉池」

湧玉池わくたまいけの位置は「日本の中心」といわれているそうです。

また、国特別天然記念物に指定され、平成の名水百選にも選ばれています。

湧玉池には、霊峰・富士山の雪解け水が何層にもなった溶岩の間を通って、約15年の歳月を経てここに湧き出しているとのこと。

水量は1年間ほとんど増減なく毎日約30万トン湧き出ていて、水温は1年を通して13°C前後で一定しているそうです。

 

また、池の泳ぐ魚や、そよぐ水草がよく見えるほど透明度が高く、湧玉池と池のほとりに建つ水屋みずや神社」のご霊水は、心を清め強いエネルギーをもたらすとされています。

昔から富士山登山者は、こちらのご霊水で身体を清めてから登山する習わしがあるそうです。

 

「天神社」裏に広がる森がパワースポット!

「水屋神社」の左奥に、菅原道真公をまつる「天神社」があります。

こちらの背後にある森は、富士の大地のエネルギーと、ご霊水のパワーが合わさり、特に強いエネルギーが満ちているというパワースポットとされています

 

【所在地・アクセス】富士山のふもと富士宮市街地に鎮座

【所在地・電話番号】

〒418-0067 静岡県富士宮市宮町1-1
TEL: 0544-27-2002

 

【アクセス】

■電車をご利用の方:

・JR東海道新幹線「新富士駅」下車、路線バス「富士山駅行き」に乗り「富士宮駅」で下車にて徒歩約10分、または「新富士駅」からタクシーで約30分

・JR東海道本線「富士駅」から在来線JR身延線に乗り換え「富士宮駅」下車にて徒歩約10分

 

■車をご利用の方:

・東名高速道路「富士IC」から西富士バイパス経由で約20分

・新東名高速道路「新富士IC」から西富士バイパス経由で約15分、西富士バイパスを出て4つ目の信号「東高前」を左折、1つ目の信号を右折して直進

・中央自動車道「河口湖IC」から国道139号経由にて約1時間10分
信号「富士山」を右折、道なりに進み「宮町交番」を右折

 

*駐車場:有料の専用駐車場が2ヶ所

・7:00~17:30 出庫は24時間可

・1時間¥200(最初の30分は無料で利用できます)
1日最大¥1,500

 

【ご祭神・ご由緒】富士山をご神体とする「浅間信仰」が広まる

【ご祭神】

主祭神

木花之佐久夜毘売命このはなのさくやひめのみこと
別称:浅間大神あさまのおおかみ

日本神話に登場する女神で、「木花之佐久夜毘売このはなのさくやびめ」「木花開耶姫このはなさくやひめ」など他にも複数の表記があります。

大山祇神おおやまづみのかみ」の娘で「瓊々杵尊ににぎのみこと」の妃神ですが、「浅間大神」と同一視されています。

 

ご懐妊の際、夫の「瓊々杵尊」に貞節を疑われ、その疑いを晴らすために天津神あまつかみ(天上界にいらっしゃる神々、または天降った神々の総称)である「瓊々杵尊」の本当の子なら何があっても無事に産めるはずだと、産屋に火を放ちご出産になられました。

火中で無事3人の皇子をお生みになったという故事にちなみ、火に強い「水の神」、「安産の神」と崇められ、また古来より、山火鎮護、農業、酒造の守護神、婚姻の神として崇敬を集めています。

 

相殿神

瓊々杵尊ににぎのみこと

別称:「邇邇芸命」
他にも複数の表記があります。

*天孫降臨てんそんこうりんの神話が有名。農業神、稲穂の神様です。

天照大神あまてらすおおみかみ」の孫の天孫として、高天原たかあまはらから九州の南部の日向ひゅうが天降あまくだり、皇室の祖先になった神とされています。

また、「木花之佐久夜毘売命」を妻とし、3人の息子をもうけました。

 

*〈注釈〉天孫降臨
出典元:神社本庁

 

大山祇神おおやまづみのかみ

別称:「大山津見神」
他にも複数の表記があります。

日本神話に登場する神。「伊弉諾尊いざなぎのみこと」・「伊弉冉尊いざなみのみこと」の子、また「木花之佐久夜毘売命」の父とされています。

「偉大なる山の神」という意味を持ち、山々をつかさどる神

ご神徳も広く、海の神、軍神、鉱山、農業にまで及び、全国の三島神社を中心に崇敬を集めています。

 

【ご由緒】

美しい姿ゆえ、富士山を女神と見る信仰は古くからあったといわれますが、その一方で火山として恐れられるゆえに、霊力の宿る山として崇めてきたとされます。

浅間大神あさまのおおかみ」と日本神話上の「木花之佐久夜毘売命このはなのさくやひめのみこと」が同一視されるようになったのは近世になってから。神話界一の美貌びぼうと富士の美しさ、火中出産の逸話と火山「富士」とを重ねていたと考えられているそうです。

 

社伝によると、紀元前3世紀に富士山が大噴火し、周辺が荒れ果てるのを憂いた垂仁すいにん天皇」が、富士山の山霊をしずめるために山麓に「浅間大神」をまつったのが始まりと伝わります。

その後、噴火が鎮まり平穏な日々が戻ったことから、富士山をご神体とする浅間大神への信仰「浅間信仰」が広まったそうです。

 

景行けいこう天皇」の代(71~130年)日本武尊やまとたけるのみことは東国征伐の途中、浅間大神のご加護を得て危難を逃れることができた神恩に感謝して、現在地の北東約6kmのところにある山宮浅間神社やまみやせんげんじんじゃ浅間大神あさまのおおかみをまつりました。

その後、「坂上田村麻呂」は、大同だいどう元年(806年)現在地に壮麗な社殿を造営し、浅間大神を山宮よりうつしたとされます。

「山宮浅間神社」は今は社殿がなく、磐座いわくら(信仰の対象となる岩)によって祭祀さいしを行う古代の姿を残しています。

 

以来、朝廷の崇拝は篤く、平安時代にまとめられた「延喜式神明帳えんぎしきじんみょうちょう(当時「官社」に指定されていた全国の神社一覧)」では名神大社みょうじんたいしゃに列し、駿河国一之宮として崇められました。

武家時代に入ってから は、「源頼朝」をはじめ、「北条義時」、「武田信玄・勝頼」親子などの武将は、それぞれ神領や神宝を献上して篤く崇敬を寄せていたとされます。

特に「徳川家康」は、社殿を造営し、さらに富士山8合目以上を社地として寄進しました。

 

江戸時代になると、信仰としての富士登山も盛んになり、頂上では「奥宮」にお参りした後、「お鉢」と呼ばれる噴火口の周囲にある8つの峰を巡るのが習わしとなったそうです。

明治時代には、近代社格制度(新たに神社を等級化した制度)により*官幣大社かんぺいたいしゃへと社格が昇格し、「富士山本宮浅間神社ふじさんほんぐうせんげんじんじゃ」が正式名称となります。

そして、昭和57年「浅間神社」の総本宮としてふさわしい名称として「富士山本宮浅間大社」へと改名しました。

なお、平成25年には「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」が、ユネスコの世界文化遺産に登録され、当大社は構成資産の一つとなっています。

 

*〈注釈〉官幣大社
日本において官(朝廷、国)から幣帛へいはくないし幣帛料を支弁される神社。
出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

国宝で重要文化財の「本殿」

「徳川家康」は、慶長5年(1600年)の「関ヶ原の戦い」で、戦勝祈願が成就した御礼として本殿・拝殿・楼門をはじめとする約30棟を造営しました。

こちらの本殿は、まるで二階建てのような二重の珍しい構造で、浅間神社にしか見られないことから「浅間造」と言う名前が付けられ、国の重要文化財に指定されています。

江戸時代に起きた2度の地震によりほとんどの建物が崩壊したそうですが、現存する本殿や拝殿、楼門などは当時のものです。

富士山をなぞらえるような優美な山形の屋根に、明るい朱色の社殿は、背後に見える富士山とともに素晴らしい景観を見せてくれます。

 

【社務所受付時間】

午前8時30分~午後4時30分

 

【御朱印】

・御朱印料:¥300
・オリジナル御朱印帳:¥1500

紺を基調とし、富士山と浅間造の本殿、桜がデザインされているオリジナルの御朱印帳があります。

山頂の「奥宮」では、7月から8月の開山時期に神職の方が駐在され、御朱印を授与していただくことができます。

「奥宮」の御朱印は富士山の溶岩の砂が含まれているそうです。

富士山本宮浅間大社 御朱印 by.仰木一弘

 

【主な祭礼】

流鏑馬祭

5月4・5・6日

800年程前に「源頼朝」が富士山麓を訪れた際、流鏑馬やぶさめを奉納して武運長久ぶうんちょうきゅう(武人としての命運が長く続くこと)・天下泰平を祈願したことが起源とされます。

5日の本祭は、神前に供えられた弓矢を用いて「古式流鏑馬」が奉納されますが、伝統的な一連の神事は「富士宮市無形民俗文化財」に指定されています。

午後からは、境内の「桜の馬場」にて、武士さながらに、疾走する馬から的を射る華麗な姿を見ることができます。

6日には、流鏑馬祭が無事終了したことを感謝する「後日祭」が行われ、開催期間中は境内に露店が軒をつらね、多くの観光客でにぎわうそうです。

 

富士山開山祭

7月10日

毎年富士山頂には7・8月で約30万人もの登拝者が訪れますが、開山を祝い安全を祈願する「開山祭」というお祭りが行われます。

7月11日には、富士山頂上に鎮座される「奥宮」でも開山祭が開かれ、国家安泰・世界平和を祈念します。なお、期間中は祈祷・御札・御守りが授与されるそうです。

当日は、当大社でお山開きの神事が行われ、続いて富士山最古の登山道の拠点だった「村山浅間神社むらやませんげんじんじゃ」でみそぎ、参拝、入山式、護摩焚ごまたきなどの神事が行われます。

夜には当大社に会場を移し、太鼓の音が響くなか、火を噴く手筒を抱えた男たちが乱舞する手筒花火が奉納されます。

 

例祭

11月3・4・5日

例祭は、記録によれば875年から続く最も古い祭り。
富士宮まつりは、浅間大社の秋の例祭に、収穫と一年の無事を感謝するものです。

見どころは各組の山車や屋台による激しい「競り合い」です。

競り合いとは、市内を引き回しで練り歩いている山車や屋台が出会った時、囃子はやしをお互いに激しく演奏して競い合うというもので、喧嘩ばやしともいわれます。

演奏される独特の「富士宮囃子」静岡県無形民俗文化財に指定され、太鼓、笛、しょう(平たい円盆形の打楽器)で、にぎやかな音色を奏でます。

 

まとめ

富士山のふもとにある桜の名所「富士山本宮浅間大社」は、全国1300社以上ある「浅間神社」の総本宮。

富士山の噴火を鎮めるため、木花之佐久夜毘売命このはなのさくやひめのみこと(浅間大神)をおまつりしたのが始まりとされています。

そして、駿河国の一之宮として崇められ、「源頼朝」、「武田信玄・勝頼」親子、「徳川家康」など武家による崇敬を集めてきました。

美を象徴する「水」の女神である「木花之佐久夜毘売命」は、愛情運、対人関係の豊かさをもたらす、女性の幸せ全般にご利益があるとされています。

また、境内には霊峰富士からの湧き水で満たされた「湧玉池」があります。

古来より息づく富士山信仰のパワースポットであり、世界文化遺産でもある魅力溢れる当大社へ訪れてみてはいかがでしょうか。

おすすめの記事