真清田神社、拝殿 ©仰木一弘 wih LeicaQ
「真清田神社」は岐阜県と愛知県の境目にある一宮市に鎮座し、岐阜城がたつ金華山のパワーが流れてきているとされます。
そのため、風水的に「昇龍」の強い気の流れがある地相のいい場所になっているのです。
ご祭神には太陽を神格化したパワフルな神様をまつり、物事を良い方向に向かわせる力があることから、仕事運、出世運へのご利益があるとされます。
また、ご本殿の隣にたたずむ「服織神社」には縁結びのご利益があり、「赤い糸結び」のお守りが人気。
境内には、「吐水龍」「井戸覗き」「おもかる石」などがあり、運気上昇のパワースポットとして注目されています。
【ご利益】太陽が神格化した神様が「物事を良い方向へ」
ご祭神である「天火明命」は、太陽や熱、そして農業の神様と言われていることから、ご利益としてまず五穀豊穣があげられます。
また、太陽が神格化した神様でもあるので、「物事を良い方向に向かわせる力」をさずかることができるそうです。
その事から、仕事運や出世運、開運厄除、子孫繁栄などにもご利益があるとされています。
絶対に欠かすことができない「神水舎」
一箇所に3つものパワースポットを持つという「神水舎」。
代表的なのは、勇ましい龍の像「吐水龍」ですが、吐水龍の口から流れ出す水は霊水とされ、ここに掘られた井戸からくみ上げられています。
平安時代に「白河天皇」が、どんな治療をしても治らなかった眼病が、龍の夢の導きから井戸水で目を洗った後、たちまち治ったと伝わります。
そのような伝説から「無病息災のご神水」とされてきました。
次のスポットは、自分で願い事が叶うのか占える「おもかる石」です。
占い方は簡単です。まず一度持ち上げて石の重さを確認して置いて、願い事を念じながらもう一度石を持ち上げてみるというもの。
最初に持ち上げたときよりも軽く感じたら、その願い事は叶うといわれているそうです。
そして最後は、神水舎の横にある「井戸」。
古くから「井戸覗き」と呼ばれる風習があり、自分の顔が水面にうつるまでしっかりとのぞき込み、健康や家内安全を祈願するというものです。
「井戸覗き」といえば、名古屋市の「高座結御子神社」が有名ですが、「真清田神社」でも家族連れに人気があります。
織物の神様をまつる「服織神社」
ご祭神に「天火明命」の母神「萬幡豊秋津師比賣命」をまつる摂社です。
織物の神様ですので「織物業守護」、そして、「天火明命」の母ということから、「縁結び」「安産」の神様としても知られています。
「真清田神社」の「縁結び」のお守りはとても人気があり、お守りの中入っている二本の赤い糸のうちの一本を「服織神社」に結びつけ、もう一本を持ち帰ることで縁が結ばれるご利益があるのだとか。
お参りするときには、ぜひお守りもチェックしてみてくださいね。
そして、お社の前にある見上げるほど大きな楠は、「幸運楠」と呼ばれ、パワースポットとしても注目されています。
他にも境内には、もともと1本の楠が育つ途中で2本に分かれた「夫婦楠」や、同じく1本の楠が根元付近で5つに分かれて成長した「御縁楠」などの珍しい木があります。
「龍神石」がまつられる「八龍神社」
「真清田神社」には、龍神伝説が2つあるとされます。
1つは、ご祭神「天火明命」が八つの頭と尾を持つ八龍に乗ってこの杜に鎮座し、創建当初から境内に龍神が鎮まるとするもの。
もうひとつは、平安時代に尾張が干ばつにあった時、「弘法大師空海」は茅(イネ科の草)で作った龍に命を吹き込んで雨乞いをされたと伝わります。
龍神が雨を降らせることは竜王に禁じられていましたが、空海は、もし犠牲となってもらえるなら、龍神を社にまつると約束したとされます。
この時、雨を降らせた龍神は、竜王の怒りに触れて、体を切れ切れにされ落ちてきたそうです。
空海は、雨乞いで命を落とした龍神の「龍神石」を奉納したとされ、現在、末社の「八龍神社」にまつられています。
商売繁盛にご利益のある「三八稲荷神社」
「三八稲荷神社」のご祭神は、衣食住の神、穀物の神「倉稲魂命」。
商売繁盛にご利益のある神様として有名です。
遠い昔、現在の京都市の「伏見稲荷大社」の御分霊をまつったと伝えられています。
専用の参拝口がもうけられているほど大きな神社で、かなりの数の紅い鳥居がずらりと立ち並びます。
結婚式が行われる時には、新郎新婦がこの鳥居を歩くのが定番となっているそうです。
【所在地・アクセス】一宮市の中心に鎮座
〈所在地・電話番号〉
〒491-0043 愛知県一宮市真清田1丁目2番1号
TEL:0586-73-5196
〈アクセス〉
■電車をご利用の方:
・名鉄「名古屋」駅から「名鉄一宮」駅下車
・JR「名古屋」駅から「尾張一宮」駅下車
どちらの駅から歩いても徒歩約10分
■車をご利用の方:
・名神高速「尾張一宮」I.Cより約20分
・名古屋高速一宮線「一宮東」出口より約10分
・東海北陸自動車道「一宮西」I.Cから約10分、同じく東海北陸自動車道「一宮木曽川」I.Cから約15分
*駐車場は有料
30分まで無料、最初の1時間まで200円、以降30分ごとに100円
【ご祭神・ご由緒】清く澄んだ水と深くかかわってきた神社
【ご祭神】
〈天火明命〉
「天照大御神」の孫神にあたり、太陽や熱の神様です。
古事記などにはホアカリは穂赤熟と書かれていて、稲が赤く熟すという意味もあり、農業神でもあります。
また、尾張地方の開拓に力を尽くした尾張氏の祖先神。
「天火明命」の子孫が、尾張に移住してきた時に、「天火明命」をおまつりしたとされます。
【ご由緒】
「真清田神社」 がたたずむ一宮市は、古くから神社を中心にして木曽川の恩恵を受けながら発展し、地域の文化づくりに大きな役割を果たしてきました。
今でこそ織物の街として有名ですが、もともとこの地域は、清く澄んだ水を使った水田地帯だったことから真清田と名付けられたといわれています。
「真清田神社」 は、名前の由来からもわかるように水と深くかかわっている神社なのです。
社伝によれば、紀元前629年に建てられたとされますが、詳細は不明。
古くから朝廷の崇敬があつく、平安時代には「延喜式神名帳( 官社に指定されていた 全国の神社一覧)」に名神大社と記され、尾張国一之宮としてゆるぎない社格を誇るようになったとされます。
そして、江戸時代には、幕府より朱印地(領地として領有権を承認された土地)が寄せられました。
また、初代尾張藩藩主「徳川義直」が社殿の大修復を行い、その後も歴代の尾張藩主によって本殿や楼門の建てかえ、修復が重ねられたことから、深く 「真清田神社」を崇敬したことがうかがえます。
【社務所受付時間】
午前9:00~午後5:00
*新型コロナウイルスの影響で流動的なため、事前に電話で確認することをおすすめします。
【御朱印】
「真清田神社」と「服織神社」の2種類の御朱印があります。
・授与所にて:午前9:00~午後5:00
・御朱印代:¥300(真清田神社のみ) ¥500(2社)
・オリジナル御朱印帳:¥1,500
オリジナルの御朱印帳は、白地に神社の神紋、飾り馬と鈴、桃の花が描かれたデザインです。
【主な祭礼】
舞楽神事
4月29日
舞楽神事では、雅楽の響きに合わせ、華やかな衣装で優雅な舞が披露されます。
神楽の「久米舞」は、室町時代に1度途絶えましたが、烏帽子(礼服着装の際の帽子)箱の中から譜面が発見されたことで、江戸時代に再興されたものです。
また、鎌倉時代に奉納された、舞楽に用いられる仮面の「舞楽面」が多く所蔵されていますが、木彫りの技術が最高潮の時期のものであり、12面が国の重要文化財、7面が県文化財に指定されるほどの芸術作品です。
一宮七夕まつり
7月最終日曜日を最終とする4日間
カラフルな七夕飾りに彩られた社殿にて「服織神社」の織物の神に感謝し、繁栄を願う神事を行います。
「七夕まつり」は、商店街にたなびく伝統的な吹流し飾りや、市民によるオリジナルの七夕飾りと多くの屋台が一帯を埋めつくし、毎年130万人もの人出でにぎわいます。
今では市民の夏の最大イベントになり、その飾り付けの豪華絢爛さは、仙台、平塚の七夕まつりとならび「日本の三大七夕まつり」の一つとして称賛されるほどです。
まとめ
「真清田神社」は、織物の街としても有名な愛知県一宮市の中心部にたたずむ尾張国一之宮。
境内には、縁結びの「服織神社」、商売繁盛の「三八稲荷神社」、「神水舎」「幸運楠」など、ご利益のあるスポットが盛りだくさんです。
ご祭神の「天火明命」は、稲作の神様であると同時に太陽が神格化した神様なので、開運厄除・出世祈願・子孫繁栄などのご利益があるといわれます。
そんなご利益に加え「物事を良い方向に向かわせる力」をさずけていただける「真清田神社」へ足を運んでみてはいかがでしょうか。