【愛知県】尾張国(おわりのくに)一の宮 大神(おおみわ)神社2大神神社、鳥居 ©2019 仰木一弘 wih LeicaQ

 

大神おおみわ神社」は「真清田ますみだ神社」と共に、同じ愛知県一宮市にたたずむ尾張国一の宮。

奈良時代に、まとめて「尾張一の宮」として対の宮とされたと伝わります。

また、奈良県に鎮座する日本最古の神社「大神神社」と同名です。

その理由として、大和の国(現在の奈良県)から移り住んだ「大神氏おおみわうじ(三輪氏)」の人々が、祖先をまつったことに由来するとされています。

拝殿が神社では珍しいピンク色のコンクリート製にたいして、本殿は木造で、歴史を感じる重厚な雰囲気をかもし出しています。

 

【ご利益】

国内平定・五穀豊穣・安産・縁結び・病気平癒など

境内には立派なご神木のくすのき、その近くには、腹部に奈良の「大神神社」の神紋「丸に三杉の紋」が描かれた神馬銅像があります。

また、拝殿の前には巨大な石灯篭とうろうが並び、正面には藩塀はんぺいという横長の塀が立っています。

この塀は、不浄除け・透塀すかしべいまがきなどともよばれます。

人は藩塀の左右を遠回りできても、邪霊・悪霊は直進しかできないという性質があるそうです。

そのことから鳥居・参道・拝殿を結ぶ線上にあって、異界からやってくる邪霊・悪霊といった不浄なものをさえぎり、神域への侵入を防ぐために拝殿正面に平行して設けられるということです。

 

藩塀には、完全に塀・壁になった衝立ついたて形藩塀と、塀の中段に連子れんじ(木や竹の横木を細い間隔ではめこんだ仕切り)窓をもつ連子窓式藩塀があります。

当社は、後者の形ですが、愛知県にはこのタイプの藩塀が多いといわれています。

 

【所在地・アクセス】市街地に鎮座している

〈所在地・電話番号〉

〒491-0914 愛知県一宮市花池2-15-28
TEL:0586-45-5846

 

〈アクセス〉

■電車をご利用の方:

・JR東海道本線「尾張一宮駅」より徒歩約20分

・名鉄尾西びさい線「観音寺駅」より徒歩約10分

・名鉄名古屋本線「妙興寺駅」徒歩約5分

*車をご利用の方は公式サイト『お越しになるには』をご参照ください。

 

【ご祭神・ご由緒】
大和系の氏族が開拓し神社を中心に発展

【ご祭神】

大物主神おおものぬしのかみ

日本神話に登場する神様で、数々の伝承が「古事記」や「日本書紀」に残されています。

国造りの神であり、農業、工業、商業すべての産業開発、疫病除け、 造酒、交通、縁結びなど人々が幸せに暮らせるよう生活全般の守護神です。

 

その一方、蛇神であり水神または雷神としての性格を持ち、たたりをなす強力な神としても知られています。

一般的には出雲大社のご祭神として知られる大国主命おおくにぬしのみこと和魂にきたま(神の霊魂が持つ2つの側面のうち、優しく平和的な側面)であるとされます。

 

【ご由緒】

創建は不詳とされています。

木曽三川さんせん(木曽川、長良川、揖斐川いびがわの3つの川)の河口部に開けた、広大な沖積平野である尾張地方では、邪馬台国から大和の国の頃に開拓が進み、神社を中心にして部族を発展させました。

こちらの鎮座地「一宮市花池」にも大和系の氏族大神氏おおみわうじ(三輪氏)」が「大物主神おおものぬしのかみ」をまつる当社を建てたことが始まりではないかとされています。

「花池」の名はこの地にあったはす池にちなむとされ、社伝によると当地は、「熱田神宮」あつたじんぐうの荘園(私有地)で、毎年この池の蓮の花と素麺そうめんを奉納していたと伝えられます。

 

また、尾張氏が移住した時には、祖神である「天火明命あめのほあかりのみこと」をまつり「真墨田神社(後の「真清田神社」)」を相殿という形で建てたとされています。

つまり、「大神神社」は*国津神くにつかみである大物主神おおものぬしのかみ、「真清田神社」は*天津神あまつかみである天火明命あめのほあかりのみことという、2種類の神様が愛知県一宮市の神社でまつられていたことになります。

そこへ奈良時代に国司が赴任してきた時に、「大神神社」と「真清田神社」をまとめて「尾張一の宮」として相殿・対の宮と指定したといわれています。

平安時代には、「延喜式神名帳えんぎしきじんみょうちょう」に記載され、また近世には、「三明神」「三宮明神」と称されていました。

1584年の戦で 、織田氏により焼失させられた 本殿などの建造物や、多くの社宝や古記録が失われたとされていますが、市指定有形文化財である「木造狛犬 」1対と、他に神宝として「刀剣三振」が一宮市博物館に保管されています。

明治5年には近代社格制度(新たに神社を等級化した制度)において郷社に列しました。

 

*〈注釈〉

・国津神/天津神
日本神話に登場する神の分類である。大国主など、天孫降臨以前からこの国土を治めていたとされる土着の神(地神)を「国津神」、天照大神などがいる高天原の神を「天津神」という。

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

【社務所受付時間】

午前9時〜午後4時

社務所に神職の方は常駐されていません。

 

【御朱印】

御朱印をいただく際は、兼務されている「おお神社」の宮司さんに前日までに事前に連絡が必要です。

住所:愛知県一宮市大和町於保おほ字郷中2311
TEL:0586-45-5846
最寄駅:名鉄名古屋本線「島氏永駅しまうじながえき」より徒歩約5分

 

拝殿前の扉に御朱印に関しての説明があり、大神社と宮司さん宅への地図や連絡先などが記されています。

宮司さんが不在の場合は、郵送での受付をしていただくことができるそうです。

 

大神神社 御朱印 by.仰木一弘

 

まとめ

奈良県に同じ神社名の「大神神社」がありますが、愛知県に鎮座する当社の始まりは、大和系の氏族が移り住み、祖先をまつったことによるそうです。

市街地にあっても落ちついた佇まいで、拝殿が珍しい薄いピンク色、本殿は一宮らしい大きく重厚な造りになっています。

境内には、立派なご神木の楠や、不浄なものをさえぎり、神域への侵入を防ぐとされる藩塀があります。

一宮市にたたずむ、もう一つの尾張国一の宮「真清田神社」と一緒にお参りしてみてはいかがでしょうか。

おすすめの記事