都農神社、拝殿 ©仰木一弘 wih LeicaQ
宮崎県の日向灘の近くに鎮座する「都農神社」は、初代天皇「神武天皇」ゆかりの格式高い神社。
ご祭神として、大己貴命(別名:大国主命)をまつり、縁結び・子孫繁栄・商売繁盛・病気平癒など様々なご利益ががあるとされています。
境内には、石に願いを込める「石持の神事」や、他にも「ご神象」、「撫でうさぎ」、「撫で大国」などといった願掛けスポットが多くあり、楽しみながら祈願できるパワースポットして人気です。
【ご利益】多岐にわたるご利益をさずけてくださる
ご祭神である、「大己貴命(大国主命)」は、複数の女神との間に沢山の子どもをもうけたとされており、縁結び・子孫繁栄・商売繁盛・病気平癒など様々なご利益を授けてくださるそうです。
また、「因幡の白兎神話」にあるように、白兎に治療方法を教えて助けたことから病気平癒、さらに国造りをした事から、事業開拓や商売繁盛のご利益があるといわれています。
願いを叶える「神の石」をもって参拝しましょう!
「都農神社」には、「石持の神事」と呼ばれる信仰が古くより伝わります。
御賽銭をあげてから「神の石」と呼ばれる石を一つ受け取り、その石を持ったまま参拝しましょう。
その後に、ご本殿裏にある石納所に石を納めると願いが叶うとされるものです。
境内には石持の神事の作法なども丁寧に掲載されているので、是非訪れた際は試してみてはいかがでしょうか。
自分でお祓いをする「自祓所」と「大杓文字」
境内の手水舎のすぐ横に、自分でお祓いすることができる「自祓所」があります。
祓い串が置かれているので、それを手に持ち「祓へ給い 清め給へ 守り給い 幸へ給へ」と唱えながら左・右・左の順番で大きく振ってお祓いをします。
全身を清めて、神様からのご利益をさずかる準備をしましょう。
もう一つ、自分でお祓いをする「大杓文字」は、病気平癒にご利益があるとされています。
「大杓文字」で体の悪いところや全身を撫で、願い事を念じながら「大杓文字」を振って鈴を鳴らすのです。
大きな杓文字で悩みの元を「メシ取る」の意味合いがあるとされ、願いが叶うとされています。
目標達成や心願成就の霊石とされる「あぶら石」
鳥居をくぐり、参道の橋のたもとに「あぶら石」とよばれる石があります。
こちらの石は、昔、都農川が増水した時にも、町民が遥拝(はるかに隔たった所からおがむこと)が出来るように都農川の対岸に設置してあったもの。
「あぶら石」という名前は、対岸に設置してあった頃にこの石に油を注ぎ火を灯していたことが由来とされます。
目標達成や心願成就の霊石として、願いを込めながら触れる事で願い事を叶えてくれるそうです。
無病息災をもたらす「撫でウサギ」と商売繁盛を願う「撫で大国」
神門をくぐった両サイドにまつられている「撫でウサギ」と「撫で大国」。
「撫でウサギ」は、「因幡の白うさぎ」神話に登場する「大国主命」が助けたとされるうさぎがモデルとなっています。
こちらのウサギを撫でると無難息災をもたらすといわれているそうです。
そして、大袋に打出の小槌が特徴的な「大国様」。
病気平癒、子授け、商売繁盛等のご利益があるとされており、「撫で大国」に願いを込めて撫でることでより一層のご利益があるとされています。
恋愛運が上昇するとされる「ご神象」
ご神木である「夫婦楠」の双幹(1株の根から2本の幹が出ている姿のこと)から生まれたとされる木彫りの象は、大黒様の化身ともいわれるそうです。
撫でると縁結び、子宝等のご利益があるとされています。
また、不思議なことにハートマークが浮き出ていることから、恋愛に関するパワースポットとして有名です。
【所在地・アクセス】宮崎市と延岡市の中間点にある自然豊かな町に鎮座
<所在地・電話番号>
〒889-1201 宮崎県児湯郡都農町川北13294
TEL:0983-25-3256
<アクセス>
・JR日豊本線「宮崎空港駅」から「都農駅」まで約1時間
「都農駅」から徒歩約25分
※駅からタクシーで約5分
・JR日豊本線「延岡駅」から「都農駅」まで約45分
■車をご利用の方:
・宮崎空港から約1時間20分
・東九州自動車道都農ICから約5分
*無料駐車場:約140台収容
〈名産ワインが楽しめる都農ワイナリー!〉
都農町は、「都農ワイン」が有名。
「都農神社」から車で約5分ほどいったところに「都農ワイナリー」があります。
小高い丘の上に立ち、都農の街並みや海も見渡せます。
ワイナリーツアーなどに参加されるのもおすすめです。
【ご祭神・ご由緒】初代の天皇が国土平安・海上平穏・武運長久を願いご祭神をまつったとされる
【ご祭神】
<大己 貴命>(別名:大国主命)
日本神話・日本の成り立ちにおいて様々な文献に登場し、多くの呼び名をお持ちです。
因幡の白兎の神話や、「出雲大社」のご祭神として有名な神様。
「素戔嗚尊」の御子、または6世の孫とされます。
国造り・縁結び・商業・農業・医療などの神とされ、中世以来、大黒様と同一視されるようになりました。
【ご由緒】
創建は、「神武天皇」の御即位6年前の東征(東方へ征伐に行くこと)の際、この地に立ち寄り、国土平安、海上平穏、武運長久(戦いや争いにおもむく人がよい運が長く続きいつまでも無事なこと)を祈念して、ご祭神をまつられたと伝わります。
昔の書物によると、天正年間の島津・大友の争乱(1578年)の際に、社殿や宝物、古文書等が全てを焼失したものの、ご神体は尾鈴山麓に避難したことで難を逃れたとされます。
しかし、その後は社殿などが再建されることもなく、小さな祠だけという状態が長く続いたそうです。
江戸時代に入り、元禄5年に秋月藩主の「秋月種政」が再興し、安政6年には篤志家(社会奉仕・慈善事業などを熱心に支援する人)の社殿の寄進があり、活気を取り戻していったとされます。
さらに、平成14年に社殿の老朽化に伴い「御造営奉賛(神社・仏閣などの仕事をつつしんで手伝うこと)会」が設立され、平成19年に現在の社殿がたてられました。
ご本殿には、野原で火を放たれ時に現れて、ご祭神を助けたとされる鼠の彫刻が掘られています。
【社務所受付時間】
午前8:30〜午後5:00
*新型コロナウイルスの影響で流動的なため、事前に電話で確認することをおすすめします。
【御朱印】
・社務所・授与所にて:午前8:00〜午後5:00
・御朱印代:¥300
御朱印には、因幡の白兎とご祭神を助けたネズミの印が押されています。
また、オリジナルのご朱印帳の裏にも白兎とネズミが描かれ、表には拝殿がデザインされたものになっています。
【主な祭礼】
夏祭御還幸祭
8月1日・2日
「都農神社」の夏祭りには昔から神輿が浜に渡御する儀式があったと伝えられており、別名「浜下り神事」とも言われています。
浜の小石を神社に奉納し、「神功皇后」の新羅遠征の際、無事のお帰りを祈願したのが始まりだとされています。
例大祭
12月5日
12月4日に前夜祭、5日には例大祭が行われます。
由緒ある「都農神楽」が都農神社神楽保存会により両日奉納され、伝統文化の継承が次世代へ着実に行われているそうです。
神楽は、4日の18〜22時、5日は13〜17時まで奉納されます。
まとめ
宮崎のパワースポットとされる「都農神社」は、創建されたのが「神武天皇」の御即位6年前と伝わる歴史ある古社。
「因幡の白兎神話」でうさぎを助けたとされるご祭神「大己貴命(大国主命)」にちなんだ「撫でウサギ」「撫で大国」に始まり、撫でるとご利益のあるとされる「ご神像」などが並びます。
他にも自分で身を清める「自祓所」、「大杓文字」。
「石持ち神事」に始まり、「あぶら石」など願掛けのスポットも。
「都農神社」は見どころが豊富なので、じっくり見て回りながらご利益をいただきましょう。
また、神社に隣接する「道の駅つの」や「都農ワイナリー」にも参拝後に足をのばしてみてはいかがでしょうか。