玉祖神社、拝殿©2019 仰木一弘 wih LeicaQ玉祖神社、拝殿©仰木一弘 wih LeicaQ

玉祖たまのおや神社」は、日本書紀に名前が出てくるほど歴史が古く、日本神話とゆかりがある神社。

ご祭神の「玉祖命たまのおやのみこと」は、日本神話「天岩戸あまのいわと」で、三種の神器のひとつである八尺瓊勾玉やさかにのまがたまをつくったとされ、「天孫降臨」にも登場する神様です。

勾玉まがたまづくりの神とされることから、宝石関係者から信仰を集め、またレンズのことを玉ということから眼鏡やカメラに関係する業者さんが多く参拝されています。

そして、「景行天皇」が熊襲くまそ征伐へ向かう途中、「玉祖たまのおや神社」で戦勝祈願をしたことから、戦勝にご利益があるパワースポットとして信仰されるようになったそうです。

 

 

【ご利益】平和や戦勝のご利益で知られるパワースポット

天岩戸あまのいわとに「天照大御神あまてらすおおみかみ」がお隠れになった際に、勾玉まがたまをつくったとされる「玉祖命たまのおやのみこと」をまつることから、宝石関係者から信仰を集めています。

また、レンズのことを玉ということから眼鏡関係者やカメラ業者、さらに水晶を使用する時計関係者などにも守護神として信仰されているそうです。

玉の輝きは、美しく尊いもので平和のシンボルとされることから、平和の神としても崇敬されています。

さらに、「景行天皇」が熊襲くまそ征伐の戦勝祈願のために宝剣を奉納したことから、戦勝、勝負運のご利益もあるといわれています。

 

境内で飼育されている国の指定天然記念物「黒柏鶏」

境内には、数羽の鶏黒柏鶏くろかしわけいが飼育されていて、元気な鳴き声を聞くことができます。

玉緒たまのおや神社」とはどんな関係があるのでしょうか。

社伝によると、日本神話「天岩戸あまのいわと」で、「天照大御神あまてらすおおみかみ」が隠れ世界が闇になったとき、八百万やおよろず神は、黒柏鶏くろかしわけいを岩の前で鳴かせ「天照大御神あまてらすおおみかみ」の気を引いたとされています。

その後、瓊瓊杵尊ににぎのみこと」に付き添って降臨した「玉祖命たまのおやのみこと」は、黒柏鶏くろかしわけいを連れてこの地に訪れとどまったと伝わるそうです。

光沢のある黒の羽に、精悍な顔つきの黒柏鶏くろかしわけいですが、鳴き声が独特で長鳴き鶏とも呼ばれています。

なんと7~8秒、長いときは10秒も鳴き続けるとか。

今では、その存在はとても貴重なものとなり、国の天然記念物に指定されています。

 

玉の岩屋は「玉祖命」の墓と伝わる

玉祖たまのおや神社」から少し離れた約500mの場所には、ご祭神「玉祖命たまのおやのみこと」の墓と伝えられる「玉の岩屋」があります。

「玉祖神(社旧)神蹟しんせき」と刻んだ石碑が建てられていて、明治6年に修築したものだそうです。

この辺りは、勾玉まがたまなどの玉類の製作に従事し朝廷に仕えた玉造部たまつくりべが暮らしていたと伝わります。

宝石やレンズ、カメラ、時計などの事業関係者の方は、ぜひこちらにも訪れてパワーを授かってはいかがでしょうか。

 

【所在地・アクセス】防府市の街中から離れた場所に鎮座

<所在地・電話番号>

〒747-0065 山口県防府市大字大崎1690
TEL:0835-21-3915

 

<アクセス>

電車をご利用の方:

・JR山陽本線「防府駅」から落合行きバスで約20分(1日3~4本)

・玉祖神社前バス停にて下車、徒歩すぐ

 

車をご利用の方:

・山陽自動車道「防府東I.C.」から約10分
・山陽自動車道「防府西I.C」から約5分

*無料駐車場:
神社表側(二の鳥居前)に6~7台収容

 

【ご祭神・ご由緒】三種の神器のひとつ八尺瓊勾玉をつくられた「玉祖命」をまつる

【ご祭神】

ご祭神は二柱とされ、一柱は「玉祖命たまのおやのみこと」。
もう一柱の神は不詳とされています。

 

玉祖命たまのおやのみこと」は、日本神話「天岩戸あまのいわと」に登場する神様で、三種の神器のひとつ「八坂瓊曲玉やさかにのまがたま」をつくったとされます。

そのため、勾玉まがたまなどの玉類をつくることに従事した玉造部たまつくりべの祖先神であり、眼鏡・カメラ・時計・宝石などの守護神とされています。

また、天孫降臨の際、「瓊瓊杵尊ににぎのみこと」に付き添ったとされる五神のうちの一柱。

社伝によると、のちに中国地方一帯をを治め、この地で亡くなられたと伝わります。

 

【ご由緒】

創建の年は不明ですが、社伝によると、ご祭神「玉祖命たまのおやのみこと」がこの地で亡くなったため、社殿を造営してまつったのが始まりとされているそうです。

また、日本書紀には「景行天皇」が九州の熊襲くまそ征伐の折に、宝剣を奉納して戦勝祈願したと記載されています。

中世以降も周防国すおうのくに(現在の山口県東部)一之宮として歴代領主から崇敬されてきました。

ちなみに「一之宮」という言葉が文献上に初めて記述されたのは、12世紀に成立したとされる「今昔物語」に出てくる「玉祖たまのおや神社」とされます。

ほかに数社ある同名の神社は、こちらの別府市に鎮座する玉祖たまのおや神社」の総本社から勧請を受けたものとなっています。

 

【社務所受付時間】

午前9:00〜午後5:00

*新型コロナウイルスの影響で流動的なため、事前に電話で確認することをおすすめします。

 

【御朱印】

・社務所にて:午前9:00〜午後5:00
・御朱印代:¥500

不在の場合は、書き置きでの対応となるそうです。

 

玉祖神社 御朱印 by.仰木一弘

 

【主な祭礼】

玉の祭

毎年4月の第2日曜日

玉祖たまのおや神社」は「メガネの神社」として知られ、古くなったメガネのフレームを供養する「玉の祭」が行なわれています。

全国から多くのメガネ業者が集まりますが、最近は業者だけではなく、一般の参拝者も訪れるようになり、規模が大きくなっているそうです。

 

例大祭

毎年9月24日・25日に近い土・日曜

例大祭の前夜には特殊神事の「占手神事うらてしんじ」、当日早朝には「炊き上げ神事」が行われています。

社伝によれば、「占手神事」は、「仲哀ちゅうあい天皇」と「神功皇后じんぐうこうごう」が戦いの吉凶を占ったことに由来しているとされ、山口県の無形民俗文化財に指定されています。

また、「占手神事」はふんどしを締めた2名が、相撲のような所作を行うことから、占手相撲とも呼ばれます。

 

まとめ

山口県防府市に鎮座する「玉祖たまのおや神社」は、日本書紀に登場する歴史ある古社。

ご祭神「玉祖命たまのおやのみこと」が「瓊瓊杵尊ににぎのみこと」に付き添って天から降臨し、この地に鎮まったとされ、日本神話とのゆかりがある神社です。

また、「玉祖命たまのおやのみこと」は、日本神話「天岩戸あまのいわと」で、三種の神器のひとつである「八尺瓊勾玉やさかにのまがたま」をつくられた神様とされています。

玉といえば宝石に通じ、またレンズのことを玉ということから、宝石、眼鏡、カメラ、時計などの事業関係者の信仰を集めているそうです。

さらに、平和や戦勝のご利益があるとされるパワースポット!

神話ゆかりの地で歴史を感じながら「玉祖たまのおや神社」を参拝されてはいかがでしょうか。

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